ディープインパクト最終世代から何と英ダービー馬が出てしまいました。日本に繁殖牝馬を送って種付けするところから、クールモアとバリードイルの挑戦はひとつの結実に至りました。しかし死してなおこの威光、まさにディープなインパクトですね。
JRAの発表はこちら。
Racing Postにレース後の記事がありました。A・オブライエン師のコメントが振るっていますね。
"He's totally unique; he's out of one of the greatest Galileo mares [Rhododendron] by the greatest stallion ever in Japan [Deep Impact]. I think he’s the most important horse we’ve ever had because he’s bringing the two continents [Europe and Asia] together, and it’s not fake ability, it’s pure ability, so I think it is so exciting."
欧州チャンピオンサイアーと日本チャンピオンサイアーの結合、この点をこれまでで最重要であると表現しています。まぁちょっと種牡馬事業まで視野に入れたリップサービスとも取れますけどね、オブライエン師の自画自賛コメントは年々エスカレートしているような印象も受けますし。
2000ギニー前には「三冠の器」とのコメントも。詳しくはJRA-VANに翻訳記事がありますのでそちらで。
記事内に「凄く滑らかで完歩が大きく、姿勢が低い」という師のコメントがありますが、この見立て通り道悪のギニーでは惨敗してしまっていました。
どうやら当日輸送が通例のバリードイル陣営ですが、ギニー当日がチャールズ国王の戴冠式にあたり、それを避ける必要に迫られたようで前日輸送というイレギュラーが生じていたようです。…急に生じた事情ではないでしょうから、どちらかというと道悪要因が大きいように感じていますけどね。
Racing TV のツイートでは上位入線馬の上がりタイムが確認できます。オーギュストロダンのそれは10.83-10.73-11.45、3ハロンは33.01。エプソムの馬場ですよね。。。
A fast finish to a memorable @Betfred Derby, as illustrated by the @course_track sectionals 🔍 #DerbyFestival pic.twitter.com/ojLxpvaV9C
— Racing TV (@RacingTV) 2023年6月3日
直線のパフォーマンスを観る限りは、母父ストームキャットのようなアメリカ短距離血統の加速力の高さとは異なる特徴を感じます。欧州の競馬にフィットするスピードの持続力がディープの血で軽快さを帯びたような印象。脚の回転力より大きくて柔らかいストライドが目立ちますからね。
ギニーを大敗したことで三冠最終戦の英セントレジャーに拘ることはない様子。次走は愛ダービーという報道を目にしています。日本の種牡馬から愛ダービー馬がでれば、また大きな快挙が加わることになりますね。ALL IN LINEを楽しみにしたいと思います。
最後に。昨年まとめたディープインパクト産駒の一覧記事ですが、若干誤りがあったので修正しました。改めてこちらでも共有しておきます。