more than a SCORE

1996年から競馬を開始。20年続けてなお楽しんでいくための備忘録を兼ねた日記。

考えた

カタールの国際招待競走、アミール・スウォード・フェスティバルについて調べてみた

今週末、フェブラリーSに重なる形で開催されるカタールのイベントについてです。 メイン競走アミールトロフィーには、日本からサトノグランツ、ゼッフィーロ、ノースブリッジの3頭が参戦。今年から賞金が増額されたことも大きいでしょう、日本関係者の注目度…

イクイノックス、ジャパンカップが世界一の評価に ~LONGINES World's Best Racehorse Rankings 2023

ようやく1/23にグリーンチャンネルで放送した今年最初の「ALL IN LINE」を観ることができました。速報はXのTLでみていたんですけどね、ゆっくり解説を確認いたしました。 イクイノックスは135、エルコンドルパサーを超えて日本競馬史上最高の評価を獲得し、…

どうするキタサンブラック

ウマ娘と大河ドラマのアウトラインは似ているように見えますね、というお話。 大河ドラマの史実と解釈(脚色) 昨年末で「どうする家康」が終わりまして、今年からは「光る君へ」が始まっています。「どうする…」はきっかけがあって観始めてからかかさずラス…

年度代表馬はイクイノックス

イクイノックス、文句なしの2年連続年度代表馬選出でした。 JRAのリリースはこちら。 www.jra.go.jp 記者投票の内訳はこちら。 www.jra.go.jp 宝塚記念、天皇賞秋そしてジャパンカップと国内G1を3勝。そしてドバイシーマクラシックからこちら、世界No.1のレ…

第102回 凱旋門賞

エースインパクト、豪快な追い込み勝ちでした。切れましたねー。 スローが予想されていましたが、案の定というゆったりしたペース。馬場がよいとなおのことスローになるのは道理でしょう。 クリスチャンはあわてずに後方外目へポジショニング。直線に向いて…

第6回 コリアカップと日本競馬の立ち位置についての心象

コリアカップ、コリアスプリントとも、日本馬が圧倒する結果になりました。 川田は直接的な表現を避けてインタビューに答えていましたが、いずれも格の違いというべき内容でしたね。 KRBC RACEというYouTubeチャンネルでは中継映像がアーカイブとしてアップ…

ジャパンダートダービー総括(歴代結果一覧、レースラップ一覧)

今年で区切りになりますので、一覧をまとめつつ振り返ってみました。 まずはプレーンな歴代結果一覧から。ペースの表記はnetkeibaを参考にしつつ公式結果のレースラップから算出しています。 開催日 勝ち馬 騎手 タイム ペース 2着馬 3着馬 1999/7/8 オリオ…

第101回 凱旋門賞

アルピニスタ、直前の大雨を克服しての戴冠となりました。 直線に向いて、タイトルホルダーまだ先頭…と思った視線の先に、1頭だけ追い出しを待っている人馬が。うわーと感嘆の声があがってしまいました。その真横からヴァデニ、そして後方のアウトコースで距…

3歳ダート三冠競走の創設と『日本競馬の「国際化」を可能な限り言語化してみる(4.5)』

ようやくというべきでしょうか、3歳ダート路線にまとまった指針がでましたね。 3歳ダート三冠競走の概要 NARの発表はこちら。 www.keiba.go.jp 要点を箇条書きするとこんなところでしょうか。 羽田盃、東京ダービーをJpn1に格付け 1着賞金の増額、羽田盃は35…

2022年の顕彰馬選出なし

現行制度の特徴がしっかり現れた結果となりました。殿堂入りなしは端的にさびしい限りです。 JRAの発表はこちら。 www.jra.go.jp 投票者数202名の3/4(75%)以上の票数獲得で選出となるルールですが、今年はアーモンドアイとキングカメハメハが144票(71.3%…

クラシック三冠で問われるもの

先日、グリーンチャンネルの『栄光の名馬』でコントレイルが取り上げられていました。録画しておいたのを先ほど拝見。ラストラン後の福永のインタビューを見ながら、少し思いついた言葉を書いておきます。 「3000m走れる馬ではないんですよ」。感極まった表…

2022 Saudi Cup Day

日本馬席巻という1日となりました。ルメールデーといってもいいかもしれませんね。 花粉症にやられながら仕事をしていたこともあり、ようやく録画していたグリーンチャンネルの中継を通しで確認。 3回目となったサウジカップデー、サウジカップはG1、それ以…

第100回 凱旋門賞

トルカータータッソ、重馬場をタフに差し切りました。 当日まで保護していたインの馬場、ましてオープンストレッチですからね。そこを通れる馬にアドバンテージがあると思っていましたが、それよりも馬場適性とドイツ血統が勝ったというべきでしょうか。終始…

Twitterアカウントロックと情報過多と程よい週末

6日間、Twitterが閲覧できませんでした。よしあしですね、という話を少し書こうと思います。 回復までの顛末 先週木曜の朝にアカウントロックを示す画面がでまして、閲覧が不可能になりました。目が覚めてスマホを開いてすぐでしたので、最初は何が起きたの…

顕彰馬の選出基準についての私論

先の投稿の続きになりますね。顕彰馬の選出基準について、少し考えたところを書いておこうと思います。 投票に当たって考慮すべきディテールも尺度も明示なし? 選出基準にあたる表現とその条件、今年についてですね。以下、引用いたします。 中央競馬の発展…

阪神開催の中京記念と「特殊な馬場」

阪神で代替開催となった2020年の中京記念は、最低人気のメイケイダイハードの差し切り勝ち。パドックで集中を欠いた様子からトレーナーは最下位も覚悟していたようですので、そりゃこちらもびっくりしますよね。 もう少しリラックスした前半だったらミッキー…

アーモンドアイ、ヴィクトリアマイル参戦に関する推察

4/25、シルクホースクラブにて発表があったようです。自分は同日のnetkeibaニュースで知りました。 この時期ですからまずアーモンドアイが観られるだけで有難いなぁと思う面もありつつ、その文脈でいろいろと考えさせられるところがありまして。余計なお世話…

ジャパンカップ周辺のリデザイン

最初はピークアウトと題して書こうと思っていたのですが、いやいやちょっと語弊が出るなと思いまして、再設計を意味するリデザインという言葉を選びました。 国際招待競走なのに海外馬ゼロ。この事実だけをもってジャパンカップへの異論反論暴論が飛び出すの…

凱旋門賞の馬場と日本馬の敗因についての推察

ヴァルトガイストの差し切り、エネイブルの3連覇は成りませんでした。 戦前のエネイブルの人気、圧倒的でしたね。現地の様子はツイートで知るばかりでしたが、ディープインパクトの3冠の時のような、きっと決めてくれるという空気が醸成されていたように見え…

日本競馬の「国際化」を可能な限り言語化してみる(4)

前回の投稿までで、ステークホルダーによる「国際化」という言葉の受け取り方の違いと、国際交流と国際基準への適合という「国際化」の2つの側面について私見を述べてまいりました。 日本競馬の「国際化」を可能な限り言語化してみる(1) - more than a SCORE…

アーモンドアイ凱旋門賞見送り

1つのレースの1次登録を見送るのに書面で公開コメントがでるのは珍しいと言えるでしょうか。 シルクホースクラブの発表 以下のお知らせにて確認しました。 www.silkhorseclub.jp PDFファイルのタイトルは「凱旋門賞登録の見送りについて」。一字一句の分析に…

日本競馬の「国際化」を可能な限り言語化してみる(3)

前回の投稿では、ステークホルダーごとに国際化のメリットが異なるだろうという整理を試みました。今回は視点を変えて、国際化という言葉の中身を、少なくとも以下の2つの側面に分けて捉えた方がよいのでは、という議論を試してみたいと思います。 国際交流 …

日本競馬の「国際化」を可能な限り言語化してみる(2)

それでは、主なステークホルダーごとに国際化の目的やそのメリットが微妙に異なっているように思う、という点から。 ステークホルダーごとに異なるであろう「国際化」 前回の投稿で取り上げたウマ科学会のシンポジウム、それぞれベクトルの異なる国際化の取…

日本競馬の「国際化」を可能な限り言語化してみる(1)

昨年のウマ科学会以降、もやもやとしていたことをまとめておきたいと思います。 タイトルの通り、日本競馬にとって国際化とは何ぞや的投稿を試みるわけですが、そもそもいちファンの視点ではさまざまな現状への理解が十分ではないでしょうから、きっと片手落…

エクイターフの後遺症についての仮説・補記

歴史的なレコードを計時したジャパンカップからこちら、高速馬場と競走馬の故障に関する議論が再燃しているようで。 研究結果も出ている話ではあるのですが、SNSの脊髄反射だとしたら、ある意味では多数の方に起こりやすいイメージの連関ではあるのでしょう…

エクイターフの後遺症についての仮説

ミッキーロケットは筋肉痛、マカヒキは十分な回復に至らないことから、それぞれジャパンカップ回避となりました。メンバーが減ってしまうのは残念ですね。 高いパフォーマンス、高時計ほど疲労が残るという仮説 時計のでやすいコンディションのエクイターフ…

JBC中央開催から派生した2テーマ

JBC開催の前後でごにょごにょと考えたことを書いておこうと思います。 1日複数のG1開催の継続可能性 中央で開催した今年のJBC、3競走合計の馬券売上は前年比430・3%の157億3086万8600円。430%って。。。来年の浦和開催で前年比を出すのがちょっとかわいそ…

手綱の長さの心象論

ここ2週ほど、手綱の長さにフォーカスした記事を立て続けに目にしています。 もちろん技術論を流麗につまびくことは叶いませんので、外野から思うことをつらつらと書こうと思います。確度はともかく、毎週観察しているとどうしてもいろいろ感じるところが増…

クイック・フィードバック

ワールドカップも準決勝まで進みましたね。 サッカーは素人目線をキープしたままなのですが、とある試合で気になる光景がありました。負傷者の手当てで時間が止まっている間、ベンチスタッフがタブレットをもって選手に話しかけており、どうやらポジションや…