more than a SCORE

1996年から競馬を開始。20年続けてなお楽しんでいくための備忘録を兼ねた日記。

第76回 朝日杯フューチュリティS

アドマイヤズーム、緩急あるスローの展開を機動力で制しました。 鞍上は乗り難しい面に言及していましたが、そう見せないあたりがにくいですね。いつもの川田将雅の攻め方が見られたと思っていますし、馬がそれにきっちり応えてのG1戴冠と見えています。 逃…

第76回 阪神ジュベナイルフィリーズと香港国際競走

アルマヴェローチェが見事な差し脚で2歳女王戴冠となりました。 スタートから中団に構えられるスピードで追走。3コーナー前後で少しポジションは下がりましたが、4コーナーでメイデイレディの外に出しながら遠心力で直線は馬場のよい外へ展開。そのメイデイ…

第25回 チャンピオンズカップ

レモンポップ、再び距離を克服して有終の美を飾りました。 ジョッキーカメラは雄弁ですね。逃げ馬の耳の動きを観ていると、いかにレモンポップがしっかりと調教されてきたか、人間との信頼関係を紡いできたかがよくわかります。 www.youtube.com スタートダ…

第44回 ジャパンカップ

ドウデュースらしい末脚が全馬を飲み込みました。凄かったですねぇ。 4コーナー半ばでドウデュースのエンジン点火という、常識を超える早仕掛け。ふつうはバテてしまうんですけどね。ジョッキーカメラの音声から、どうやら鞍上には有馬記念のイメージがあっ…

ジャパンカップ前の雑感

G1前に記事を書くのはずいぶん久しぶりという気がしています。 すでに枠順は発表されていますね。こちらを論じるとなかなか骨が折れるわけで、仮説に仮説を重ねていく思考経路を全部言葉にするのは、ね。文字起こしするスマホアプリに向かってしゃべってもい…

第41回 マイルチャンピオンシップ

ソウルラッシュ、ついにG1に手が届きました。 カンテレのYouTubeチャンネルに上がっている勝利ジョッキーインタビューでは「道中好位につけるレースとなりましたが」というインタビュアーの振りがありました。…コーナー通過順が10-10ですから、ちょっと好位…

第49回 エリザベス女王杯

スタニングローズ、他馬よりひとつ前で進めて、他馬よりひとつ早く踏んで、快勝しました。 4コーナーの下り、クリスチャンはハーパーの真後ろを捨ててひとつ外へ。直線を待たずにGOサインを出しました。クリスチャンのファインプレーではありますが、1、2番…

第170回 天皇賞(秋)

ドウデュース、逆襲の末脚が炸裂しました。 府中の直線、あれだけ声を出したのは有馬記念以来でしたね。残り200mのハロン棒付近で観ていましたので、レーベンスティールをパスして、ちょうどドウデュースの末脚が全開になったあたりでしょう。目の前で勝利を…

第85回 菊花賞

アーバンシック、最後の一冠を捉えました。いやー競馬はルメールですね。 メイショウタバルが控えることで(序盤、よく番手で収めたなと思います)折り合いを欠いた後続馬が先頭を奪い、それを見て他の馬が前をけん制しに行き…という落ち着かない展開となり…

第29回 秋華賞

チェルヴィニア、強い内容での二冠達成でした。 直線にはいっての、前が壁になっている時間。本当にルメールは慌てずに待つことができますね。 おそらくですが抜け出すための布石を打ちながら「その時」を窺っていたのだと思っています。4コーナーで内1頭分…

第103回 凱旋門賞

ブルーストッキング、道悪を制しました。今年はヴェルメイユ賞組で決まりましたね。 内枠から好スタートして、ゆっくりと押し出される→それならハナへという逃げを選んだロスアンゼルスの直後に収まる形。登りから直線までは淡々とした2番手キープで、直線は…

第26回 ジャパンダートクラシック

フォーエバーヤング、ただただ強かったですね。 1歩目を躓いた時点で本命ラムジェットが直線を抜け出す画が浮かんでいましたが、間違いなく幻想でした。すぐに立て直してからの先行策。降雨がなくパサパサ気味の馬場での11.5-12.0を2番手まで押し上げました…

第58回 スプリンターズS

ルガルが空前の前傾ラップを好位から押し切りました。 前半3ハロンは11.8-9.9-10.4で32.1。9.9って。新潟1000m以外ではほぼお目にかかれないラップタイムですね。これをきれいにパワフルにストライドを伸ばして計時したピューロマジック、3、4コーナーのフォ…

第71回 日本テレビ盃と第28回 マリーンカップ

2日連続で開催された船橋の交流重賞。その連続性を見出すことになったのでまとめて書いておこうと思います。 日本テレビ盃はウィリアムバローズ 坂井瑠星のラップメイクが見事でした。ウシュバテソーロでもこれでは差せないですね。良発表ですが当日は若干の…

第49回 アイリッシュチャンピオンSとアークトライアル2024

今年も凱旋門賞の時期が近づいてきました。 この記事のタイトルには2日連続で開催された前哨戦を冠していますが、どちらの結果も(特にアークトライアルは)本番には直結しないような印象も覚えているところです。そのあたりは後述するとしましょう。 日本に…

第40回 アジア競馬会議の所感 (The 40th Asian Racing Conference)

半月ほど経っておりますが、8月末に初めて札幌で開催されたアジア競馬会議に触れてみたいと思います。 まずはお断りを。壊滅的に英語のヒアリング力に欠けておりつつもろもろの動画からかいつまんで内容を受け取ったところです。誤解、誤記などにはご注意を…

「最強」の変遷

初めにお断りしておかないといけないのは、最強馬の尺度はひとによって実に様々で、その様々な在り様こそが競馬ファンでいる醍醐味だと思っていること。こう前置きしておかないと失礼にあたってしまうかもしれませんからね。 いろいろと端折って表現すると「…

第60回 札幌記念

ノースブリッジ、多くの条件を味方につけた快走でした。 アウスヴァールが主張してきたところをすっと控えて、外から被せるように2番手をキープして1コーナーへ進出。プログノーシスがゲートでもにょもにょしてしまいましたからね、この時点でほぼ勝負あった…

若手騎手の逝去に思うこと

先週末に届いた悲しいニュース、お悔やみと事実と推定と、その推定に基づく提案?について記しておこうと思います。あくまで個人的な経験に基づく見解ですので、お目汚しになるようでしたらそっとページを閉じていただくのが賢明です。 角田大河騎手、これか…

第24回 アイビスサマーダッシュ

モズメイメイ、本命馬の後ろから進路を確保して差し切りました。 クイーンS直後くらいに強めの通り雨がざっと降りましたが馬場への影響はほぼなかったでしょう。どちらかというと風の強さ、レースでは向かい風にあたるのでそちらの方が気になっていました。 …

ピコチャンブラックから始まる記憶とデータの回遊

夏競馬、ゆるゆると参加しているところです。 ここ2週間くらいは、Xのアカウントでツールドフランスの公式をフォローして、優勝したタデイ・ポガチャルの圧倒的なパフォーマンスを競馬のトピックと並行して追いかけておりました。いいねが非公開になっている…

第47回 帝王賞

キングスソード、積極策から押し切りました。藤岡佑介のヘッドワークが見事でしたね。 レースラップを見ると2ハロン目に11.9、ノットゥルノが先手をとれず、ウィルソンテソーロ川田がスタートダッシュで深追いしなかったあたりはこの数字で頷けます。 ここを…

第65回 宝塚記念

ブローザホーン、雨の重馬場を大外から差し切りました。 4コーナーの下りから外枠の差し馬は大きく馬場の外へ持ち出しました。外ラチ近くまでぶん回す構図は「シンザンが消えた」有馬記念を思い出させます(古すぎますね)。あの時はシンザンに距離損をさせ…

キズナとエピファネイア、『優駿』のダービー回顧記事から

月末かつ週末、平日の業務を終えてようやく『優駿』を熟読する時間がもてました。 どうしても平日の業務は必要なミッションに自分を合わせていくスタイルになっていますので(多分に自分の性格からですね)、自分の内発的な「するぞ」という気持ちに素直にな…

第28回 さきたま杯

レモンポップ、その強さを見せつけました。 小回りのコーナリングをこなせるかが事前の議論のポイントでしたが、1、2コーナーは外の2番手を取り切り、3コーナー手前で自ら先頭に立ってからは他馬の影響を受けずにコーナリングできる状況をつくることができま…

コントレイル、キングカメハメハ顕彰馬選出

コントレイル、今年は無事に選出されました。そしてキングカメハメハ、この選出は大きいですね。 昨年は僅差で顕彰馬入りを逃してしまっていましたが(なぜという思いはありつつ)、今年は152/176票(得票率86.4%)という文句なしの得票。クラシック三冠にジ…

第74回 安田記念

ロマンチックウォリアー、香港最強馬の見事なパフォーマンスでした。 枠の並びから見て、外目にはいったウインカーネリアン、フィアスプライド、エルトンバローズがスタートからインへ寄せていく。その一方でひとつ内のドーブネが逃げつつ内枠のジオグリフは…

第91回 東京優駿(日本ダービー)

ダノンデサイル、見事なパフォーマンスでした。ノリさんがここで決めるとは。 スタートしてから迷いなくプッシュして、逃げの戦略にでたエコロヴァルツの直後で1コーナーへ。スローが見込まれるメンバー構成で好位のインを確保。5番枠を目いっぱい活かした序…

第85回 優駿牝馬

チェルヴィニア、桜花賞13着からの巻き返しとなりました。 スタートしてから大きな不利なく1コーナーでは中団外目につけられました。後ろにライトバック、スウィープフィートを背負う並び。向こう正面まで外からサフィラのプレッシャーもあったように見えて…

第19回 ヴィクトリアマイル

まさかのテンハッピーローズ、津村は初G1となりました、よかったね。 スタートから中団外目に控えてマイペース。気性的にかかる可能性もあったように理解していますが、中盤がそこまで緩まなかったことも奏功したのでしょう。 また直線に向くまで他馬のプレ…