more than a SCORE

1996年から競馬を開始。20年続けてなお楽しんでいくための備忘録を兼ねた日記。

2021年凱旋門賞前日の雑感

この土曜日は録り溜めていたALL IN LINEを順に見直していました。

やっぱりセントマークスバシリカの不参戦そして引退、これは惜しいなと思いますね。エクリプスS愛チャンピオンSというローテーションを取った2000m路線のチャンピオンですから渋ったパリロンシャンの2400mはそりゃあベストではないのでしょうけど。

もし凱旋門賞に参戦していたら、仏ダービー馬セントマークスバシリカ愛ダービー馬ハリケーンレーン、英ダービー馬アダイヤーが勢ぞろいするというどミーハー大満足なメンバーになったんですけどね。同馬主のスノーフォールが重馬場大丈夫との判断で追加登録して参戦になりましたから、無理をする条件ではないのでしょう。ガリレオ以来の期待をしている旨オブライエン師からコメントも出ていましたからね。

当日の馬場が読めません

前々日から雨。当日も雨予報。ただし当日まで内から6mに仮柵を置いてインの馬場を保護、直線のオープンストレッチでは12mが保護されているようです。これで当日の馬場が保たれるかというと、降雨のなか水分を含んだ状態で数レースこなした際にどんなコンディションになるかは、うーん、なんとも言えませんね。

土屋正光さんのツイートでは、前日の馬場状態についてC・デムーロに聞いたところ「ソフトじゃなくステッィキー(粘る)」とのこと。2年前にも同様の表現が聞こえていましたねぇ。これが仮柵を外してどうなりますか。

アダイヤーは悪馬場をこなせるか

キングジョージの勝ち馬でもあるアダイヤーはスパートをかけてからのスピードの持続に長けている印象。英ダービーでは狭いところに突っ込む気持ちの強さを、キングジョージはスローを前で受けて押し切る登坂へ対応するパワーを、それぞれ示したと思っています。

どちらのG1も序盤から折り合いをつけるのになかなか手こずっているように見えますが、前進気勢を削がない程度には抑えが効くのでしょう。ニュートラルなスピードはもう少し速めなのかな。

同一年の英ダービーキングジョージを制したのは祖父ガリレオ以来。ただ、今年の両レースとも渋ったコンディションではありませんでした。後躯が長く大きめのストライド。当日のパリロンシャンにアジャストできるか、見極めが必要と思っています。…あと、ちょっと顔が大きい印象です。キッとしていい面構えとあわせて個性ですね。

ハリケーンレーンは英セントレジャーからのローテーション

あまり好走例のないローテーションなのですが、個人的には悲観材料だとは思っていませんが、どうでるでしょうね。同厩舎同馬主のアダイヤーとの使い分けという面もあったでしょうか。

英ダービーではそのアダイヤーの3着でしたが、その後は愛ダービーパリ大賞英セントレジャーとG1を3連勝。可動域狭めで回転力のあるのフォームと、内枠をひいたアドバンテージを重視しているところです。

スノーフォールは重馬場大丈夫

ディープインパクト産駒のスノーフォール、追加登録で出走となりました。以下の記事では重馬場大丈夫とのオブライエン師のコメントがありますね。英オークスがかなりの渋馬場でしたから、それをこなして史上に残る大差勝ちをした面を評価しているのでしょう。

www.racingpost.com

個人的には3歳牝馬同士のレース、他馬のスタミナが切れたこととスノーフォールをそこまで荒れていない外ラチギリギリで走らせたデットーリの判断が相まって大きな着差が生まれたと思っています。

馬場もそうですが、愛オークスヨークシャーオークスヴェルメイユ賞というローテーションはちょっと使いすぎの感も。ヨークシャーオークスのラストは抜け出してはいますが少し息が上がっているように見えますしね。コンディションが懸念材料にならなければよいのですが。

タルナワは凱旋門賞に照準

昨年のBCターフの勝ち馬、今年はG3を叩いて前走愛チャンピオンSでセントマークスバシリカの2着。距離不足かつ瞬発力勝負の中でいいパフォーマンスを示していたと思っています。

いわゆる叩き3戦目。鞍上にスミヨンを迎えて内枠もゲット。夏から本命候補と思い続けていましたが、より現実味が増してきている状況ですね。あとは馬場次第というところかな。

日本馬にはきっと馬場が不向き

ディープボンドがフォワ賞を快勝、クロノジェネシスも直前輸送でコンディションはばっちり。好材料はありますが、どうしても雨で渋ると日本のいわゆる「スポーツターフ」とパリロンシャンの路盤の違いが走りに大きく影響してしまうものと思っています。そのあたりはヴァルトガイストが勝った2年前の回顧記事で分析してみましたので、興味のある方は。ちょっと長文かな。

keibascore.hatenablog.com

ディープボンドについていうと、直前でクリスチャンが乗れなくなってしまったのもマイナス材料と思います。バルザローナフォワ賞のような逃げと早い仕掛け、そして大飛びのフォームを活かす追い方が出来るイメージがちょっと湧きにくく。。。フランスリーディング上位同士の乗り替わりではありますが、クリスチャンありきでディープボンドを検討していたので、何ともですね。

最後に

おそらく本命はタルナワかハリケーンレーンじゃないかと思っていますが、情報収集しながら日曜の夜まで引っ張っていることでしょう。アダイヤーが馬場をこなして押し切ったらラムタラ以来の欧州3冠ですしね。それはそれで見たいなぁ。好メンバーですから、十分堪能したいと思っています。