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1996年から競馬を開始。20年続けてなお楽しんでいくための備忘録を兼ねた日記。

台風接近と風向きと馬場状態と予習と

9月の3連休開催は、台風14号の影響を受ける形になりました。

週中に九州の西側で方向を転じて、日本列島を縦断する進路を取りながら週末を迎えるという、競馬ファンからすれば最悪のタイミング。金曜の中京前売りが中止になっていましたね。土曜の開催は中山芝がかろうじて重、中京は芝ダート不良でのスタートになりました。

中山競馬場の南風

台風は進行方向の右側で反時計回りに風が発生するという特性がありますので、金土と関東に向かってくる台風の影響は、中山ではより顕著に南からの強い風となって表れたようです。

中山競馬場の南側。意識されない方は意識されないですよね。以下の地図はJRAの案内ページのそれですが、北が上になっていますのでわかりやすいかなと。

https://www.jra.go.jp/facilities/race/nakayama/access/img/pic_access-map.png

南からの風は、3~4コーナーで向かい風、直線では追い風になることを意味しています。自転車競技をご覧になった方は察しがつくと思いますが、集団になって走る場面やチームでスピードアップする際は、先頭を交代しながら進めていくんですよね。それだけ風の抵抗を受けることは相当にスタミナを消費してしまうわけです。

台風接近というわかりやすいバイアスがありましたので、一応それを頭に入れて、土曜メインの予想には取り掛かっていました。逃げ馬にとっては序盤が向かい風になりますね。

とはいえ、降雨で馬場も速い

金曜の夜、関東はかなりの降雨。土曜のメインにはまだ雨が続いていましたから、スピードがでやすいコンディションではあったでしょう。2Rの2歳未勝利は1:52.2のレコードでしたし。…それまでのレコード、1:52.7がフラムドパシオンというのがびっくりでしたね。

実際に、土曜メインの初風Sの前半3ハロンは33.2。速かったですね。逃げたラフィンクロンヌはさすがに深追いし過ぎたでしょうか、直後に控えていたベイビーボス、ロイヤルバローズらとともに、大きく着順を下げる結果になりました。好位勢は通常のペースなら粘り込めるポジショニングだったように見えています。レースラップもみましょう。

11.7-10.3-11.2-11.9-11.8-12.5

典型的な後傾ラップ。風が吹いていたとすれば向かい風のはずなんですけどね、前半は突っ込んだラップになりました。

2着に粘ったオヌシナニモノは、スタートを出して内から逃げ馬を見て取った時点で早めに控えた3番手へ。レースの組み立ては上手くいったと思っています。馬場の速さを利しての先行粘り込み。力上位だからこその粘り込みと見ています。

これを中団インでじっとしていたアイアムハヤスギルが差し切っての1着。勝ち切れる流れを差し切っていますから、オヌシナニモノにとってはまさにお主何者?だったでしょうね(ベタですがいれときますよw)。このあたりは、前がバテた影響とも直線追い風の影響とも受け取れます。

予想のファクターは多く、的確に読むのは相当に困難

このレースについて(このレースに限りませんね)展開予想から連対馬を読み切るためには、以下のファクターを事前に適切に重ねて考察できている必要があるということになります。

馬場:降雨のためスピードがでやすい
風向き:前半向かい風、直線追い風
ペース:主張する馬は複数、ペースは上がる
枠順、ポジション:外枠の人気馬は砂を被らずに先行可
勝ち馬の特性:速い馬場への対応力、ハイペース追走力

…これだけでも、的確に重ね合わせて予想することは相当に困難と思いますね。風といっても、レースの瞬間の数十秒にどれだけ強く吹くかまでは読み切れませんから。

レース結果に強く影響するファクターを見定める

自分なりの予想の仕方。上記のような様々なファクターから、特にレース結果に強く影響を及ぼしそうなファクターを選び出し、他のファクターと重みづけを変えて、予想にまとめていっています。このさじ加減をつくる作業が、面白くもあり相当に困難でもあると思っています。

今回取り上げた初風Sでいうと、向かい風となるであろう前半に突っ込んだラップをつくる馬がでてきそうだなと。そこで、インの中団で立ち回れる内枠の馬と外から先行できるオヌシナニモノを組み合わせた馬連BOXを選択。上手くいきました。

でも、もし逃げ争いがなければ、アイアムハヤスギルが早過ぎる差し脚を披露しても前残りで決着していたかもしれません。

…すべてのファクターを読み切れたらすごいですけどね。そんな分析はおそらく不可能でしょうから、プロの予想家の方はあるファクターに寄せて的中率を上げるスタイルになるのでしょう。

ただ、台風のような極端なバイアスがかかる場合、その見定めは少しやりやすくなるように感じています。とはいえ、細かいファクターそっちのけで馬の地力で押し切られたら素直にすごいと思いますし、そういう驚きに出くわすのはファンの醍醐味ですものね。などと達観しております。

過去の台風の進路

過去のレースの風向きなどを確認するのに重宝するかもしれません、以下は気象庁のサイトにある台風進路のアーカイブです。予想の参考にする方がどれくらいいらっしゃるのか。。。

www.data.jma.go.jp

最後に

日曜のローズSはまだ決めかねております。馬場が乾くとしたらインからでしょうから先行馬に有利になる、かもしれません。日中の見極めが要りますね。いまのところ、クールキャット、タガノパッション、タガノディアーナあたりを気にしていますが、あわてずにあわてずに。