more than a SCORE

1996年から競馬を開始。20年続けてなお楽しんでいくための備忘録を兼ねた日記。

第57回 スプリンターズS

ママコチャ、一気にスプリントG1奪取となりました。

 

スタートから左右への進路変更はとても少なく、直線少し掘れたインを避ける形で内ラチから3頭分ほど外のコースを通ることができました。枠順と馬場コンディションがマッチした面は大きいと思います。

もちろん条件に恵まれただけではないですね。テン乗りの川田は馬場バイアスから逆算して、これまでより少し流れにのせて3コーナー3番手という先行策。
内から外へ進路を取りたいナムラクレアをブロックしつつ、自分からジャスパークローネを捉えに行く早めの進出で4コーナーをまわっていきました。フィジカル的に厳しい要望でしたがママコチャはこれにしっかり応えましたね。

4コーナーでいったん交わしたマッドクールが迫ってきましたが、ハナ差だけ退けました。ゴール直前に一瞬マッドクールが差しているようにも見えますね。これを凌ぎ切るから人馬ともすばらしい。

 

1、2着馬は馬の能力とともに、ジョッキーのクオリティの高さも際立ったと思います。川田将雅と坂井瑠星、いまのジョッキーの趨勢を象徴するワンツーフィニッシュと見えました。

 

公式レースラップ

11.7-10.4-11.2-11.2-11.2-12.3

 

当日は若干インが掘れる馬場

開催最終週ながら雨に祟られる開催にはなりませんでしたね、それがよくわかる馬場コンディションだったと思っています。

象徴的だったのは土曜の9R勝浦特別。芝1200mを戸崎のタリアが逃げ切ったのですが、1、2、3着馬のコーナー通過順が1、2、3番手と、4コーナーから隊列が変わらずそのままゴールになだれこむ展開。レース映像を観ていただくと、後続も含めてほとんど直線で順位の入れ替わりが起こっていないことがわかります。

土曜は内外の差がなくフラットな馬場という印象。そこに中盤のラップが11.6-11.7と中弛んでいましたので、全馬余力を持った状態で直線スパートしたのでしょう。結果的に交わすこともバテることもなくなだれ込むという見栄えのレースになった、という認識です。

 

そこからすると日曜は少しインが掘れ始めていました。軽快な逃げ切りが少し難しくなったと評価、とはいえまだまだ速い馬場ですから後方一気が嵌るようなバイアスはなく、内ラチから3頭目あたりにポジショニングしやすい人馬がアドバンテージを得るだろうと思っていました。

…6番枠ですから素直ににママコチャを買えばよかったですね。川田がそれをわかっていないはずがないですからね。

 

クロフネパーソロンに並ぶ大記録

ママコチャのG1勝利でクロフネ産駒は19年連続JRA重賞制覇。パーソロンに並ぶ記録とのことで、おやサンデーサイレンスは?と思って調べたところ17年連続でした(1994~2010)。傑出した繁殖成績に加えて長生きも必要になる大記録ですね。

レース直前にスリープレスナイトを思い出しつつ、ママコチャかナムラクレアで本命を迷っていたのですが、種牡馬の質で買うべきだったかな。。。どちらもフィリーサイアーというイメージではありますね。

 

池江泰寿厩舎はスプリンターズS連覇

昨年のジャンダルムに続き、厩舎としては連覇となりました。オルフェーヴルサトノダイヤモンドミッキークイーンが在籍して中距離チャンピオンを輩出するイメージとは変わってきていますね。どちらかというと安田隆行厩舎のようなイメージに近づいているような。シルヴァーソニックといった長距離馬も在籍していますから、あくまでイメージということで。

レース直後の師のコメントでは、姉ソダシのイメージから1600m寄りに照準を合わせてのレース選択をしてきたとのこと。それがスプリントの資質を試すことが遅れた理由でもあり、その間にレースで我慢を覚えることにもつながったと分析されていました。松山弘平への感謝の言葉もありましたね。

 

川田がコメントしているように、スプリンターとして磨きをかけていくのはこれからのようです。師は1400mも意識していくとのこと。その点はスリープレスナイトにもっているイメージとも近いですね。…純然としたスプリンターというのは日本の生産からは生まれにくいようにも感じるコメントでもありました。

 

マッドクールは馬場をこなしての2着健闘

ゴール前、インから差し込んできた時は一瞬?となりました。4コーナーではインで手ごたえ悪く外からママコチャに交わされていたと認識していたためですね。どちらかというとベストな馬場の判断ができたというより、多少の問題を人馬が跳ね返して勝ち馬に肉薄したと受け取っています。

3コーナー手前で2度ほどインを確認したうえで内ラチぴったりにつけていました。先行脚質、より速い逃げ馬がいて、自身は外枠。これだけの決して恵まれていない条件下ではあのインベタはわるくない判断だったのだろうと推察しています。直線で逃げ馬がインを避けて外へ展開し、その結果インから進路を確保できると読んでいたかもしれないですね。

しかし、ゴール前あれだけ勝ち馬に迫るとは。馬の力もそうですが、坂井瑠星の判断、それもレース中に判断を切り返していく力は相当磨かれているとみるべきなのでしょう。

 

ナムラクレアはスムーズに進路を確保できず3着

こちらは残念な3着。1枠1番を活かし切れませんでした。

気持ち出負けしているのもありますが、すぐにテイエムスパーダが前にはいる展開。これについては予想の範囲内と思います。その後マッドクールも眼前を通過して、外に切り返したところで3コーナー。ここからが厳しい展開になりました。

浜中は外へ展開したかったところなのでしょう。ただそこにはママコチャが。そしてママコチャがパスしていった後にメイケイエールが。それぞれ外への展開をブロックする形になりました。川田も池添も1番人気に簡単に進路を譲ったりはしませんよね。

…ジョッキーに焦りか迷いがあったのではないかと見ています。わかっていてもあの進路を主張しなければならなかったことが、強引さを生んでしまったかなと。3コーナーをもっと落ち着いて4コーナーでもっと唸るような手ごたえで回ってくるナムラクレアを見たかった。あの包囲網を潜り抜けるのは想像以上に難しいのかもしれませんね。

個人的には昨年に続いての本命視。今年のほうが可能性はあると思ったんですけどね、残念でした。

 

そのほか気になった馬

メイケイエールはだいぶ常識にかなってきましたが、その代償として馬体のスケールに対する筋力が十分つかなかったように感じています。もうひとまわりムキムキになりそうな馬体なんですよね。気持ちを抑えるほうにトレーニングが向くと、どうしても強い負荷はかけにくいのだろうと推察します。真ん中で折れ曲がらないハミに変えるなど、さらに馬具の工夫もあったようです。よく走っての5着ですね。

 

モズメイメイはパドックからテンションが高かった、レース前に終わってしまっていた印象です。それでも3番手に収まるのですからやはりスピードは確か。あの入れ込みがもうひとつ落ち着く必要がありそうです。

 

ピクシーナイトは中団から。自分がナムラクレアでイメージしていたコースを通って直線に向いていました。一昨年の上り調子のピクシーナイトならそのままいい勝負になっていたかもしれません。うーん、想像の域をでませんが、心身ともに香港のダメージが大きいのだろうと改めて思った次第です。フィジカルはよい印象でしたけどね、まだ上があるはずとも思いました。

 

最後に

今日はパークウインズ府中で観戦。ミックファイアの単勝を仕込んだうえで、ターフビジョンでG1を見届けました。注目のレースが連続しましたが、今日はまだ終わっていませんからね。

凱旋門賞直前。これから中継をつないで観戦予定です。事前の見立てですが、まだ底をみせていないエースインパクトがそのまま突き抜けるようなイメージをもっています。きっとスルーセブンシーズには向いた馬場コンディションになっているのでしょうが、単純にエースインパクトが強いという結果になるんじゃないかと。

 

直前になりますが前哨戦を見返しつつ、堪能したいと思います。もちろん日本馬の検討は期待していますよー。