アスクビクターモア、先行策が活きました。
外枠から早めに先行策という判断になったようですね。田辺の準備が奏功したと思いますが、これに応えた馬の成長も見逃せないところ。
よくもわるくもレース後半の展開の鍵になったロジハービンの捲りに合わせて、少し早くシフトアップを始めているでしょうから、単にスローペースを押し切ったという内容ではない印象です。レースラップは以下。
12.7-11.6-11.9-12.5-12.4-12.4-11.8-11.5-11.4-12.3
とはいえ前半のノーマークに近い状況は人気が反映したもの。本番は相応にマークされる立場になるでしょうし、ゲートの待ち方、1、2コーナーのジェットコースターを見ると、少なくとも本番で今回の再現は難しいのではないかと感じます。
ドウデュースは不利をはねのけての2着。レース後に武豊が抗議のコメントを出したことで賛否様々ですが、3、4コーナー中間というレースで最も遠心力がかかる加速ポイントで、加速に手間取りながらインに切れ込んでくる人馬に対して、接触を避けつつインに押し込められるリスクとロスを引き受けざるを得なかったわけですから。少なくとも黙っている方が不自然でしょう。事故になってからでは遅いです。
武豊本人は自身のコラムで「4コーナー手前で急流に乗せなかったのはダービーまで見据えた選択でしたし、直線入口で狭くなったところを臆せずに抜けたときの頼もしさは格別でした」とどこまでも武豊な前向きコメント。ロジハービンの押し込みがなかったとしても、4コーナーはニュートラルに回ってくるつもりだったことは伝わりました。
ダンスインザダーク、スペシャルウィーク、アドマイヤベガあたりを見ているファンにとって、武豊にとっての弥生賞が皐月賞トライアルではなくプレ・ダービーであるという認識は珍しくないと思います。近年の先行バイアスの強いダービーを見据えて、意味あるプレ・ダービーを終えたということではあるのでしょう。
いちおう、ミルコのロジハービンが危ない場面を作ったのは以下の2点という認識です。
- 3コーナー入口、ジャスティンロックの進路をカットする形でインに切れ込んだ
- 残り600m付近、ドウデュースの進路に入る形でインに切れ込んだ
捲るなという議論は正直論外と思っていますし(それぞれに戦略や対処があって然るべきでしょう)、ルール上ペナルティを取られないのかもしれませんが、他馬の進路に入り込んでその可能性を奪ってしまう挙動はフェアプレーという視点から避けてほしいところです。
最後に。ナミュールのチューリップ賞など他にも書いておきたいレースはあるのですが、なにぶん花粉症が猛威を振るっておりまして。鼻の粘膜に常時血がにじんでいる、扁桃腺が痛い、呼吸が苦しくて寝付けないという症状に苦しんでいるところです。
気力は平日の勤務に振り向けないといけないですからね。だるさや薬からくる眠気と戦う分、もう少し筆の進まない時期を過ごすことになるかもしれません。頑張ります。