ジャックドール、5連勝となるレコード勝ちでした。
ほぼ隊列が決した1コーナーでおおむね逃げ切りかなとイメージがつきましたね。それだけスタートからのスピードの乗り方は他馬につけ入るスキを見せないそれだったと思っています。
初速に劣ると思っていたショウナンバルディは初めから待機策でした、ギベオンは深追いする余地があまりなかったでしょう。西村も賢明な判断をした結果の掲示板確保だったと思っています。
もうひとつ、手替わりだったシフルマンのダッシュ力というファクターもありましたが、これも制してしまいましたからね。先行する他馬がこれ以上深追いできない2ハロン目のラップになったということなのでしょう。マイペースで逃げる力はこうして示すというファーストコーナーだったかなと。もっと先行勢が削り合ってしまうイメージでしたが、ジャックドールが一枚上手でした。
公式レースラップは以下です。
12.5-11.0-12.2-11.9-11.7-11.7-11.6-11.0-11.3-12.3
掘れる馬場コンディションながら時計はでやすい状況下。そのうえで、後半5ハロンの最速部分を見ても藤岡佑介の攻めたラップメイクが見て取れます。残り600では動かさず、直線に賭けたポタジェが4着までというタフな競馬ではありました。この外差しに寄せた予想だったのですが、上位馬のタフさを改めて思い知った格好です。
ジャックドールは体型的にまだトモがパンプアップするように見えるんですよね。それでこの時計ですのでたいしたものと思います。モーリスよろしく、古馬になるまでの時間を要するタイプなのでしょう。まだもうひとつ奥がありそうで、それが楽しみですね。
「軽くて、力強い跳び」「あまり他の馬では感じたことのないストライド」。藤岡佑介の勝利ジョッキーインタビューでのコメントです。掘れるコンディションながらスピードのでやすい中京には合っていたということなのでしょう。
そしてパワーを要する掘れる阪神へ。次走と思われる大阪杯でも自身の特性を活かした逃げ切りが可能なのか。直線手前で少し苦しいところが、という鞍上のコメントも加味して、個人的にはちょっと疑問符がついているところです。この春だけでいえば、安田記念に向けてピーキングしてくれないかなと希望をもっています。
2頭のG1馬は次につなげた格好。レイパパレは次を見据えた待機策になると見ていましたが、その通り番手で控えて最後まで脚伸ばしてきました。一時の前進気勢がなくなっているように見えるのがちょっと気がかりですけどね。そこが大阪杯を制したチャームポイントだったわけですし。
一方のアカイイトは可能な限り前のポジションを取りにいった模様。コーナリングでシャドウディーヴァに被せられてしまいましたが、勝負に参加するためにはスタートからのポジションが必要だったでしょうから。仕掛けのタイミングはエリザベス女王杯と大きく変わらないように見えています。3着確保は及第点、阪神に変わった方が相対的にアドバンテージが大きいような気がしています。
最後に。土曜のゆきやなぎ賞で落馬した松山。心配ですね。安全確保のためのラチから1頭分へ切れ込んだことから、落馬した本人に過怠金というのはなかなか厳しい裁定と思いつつ。会話はできているという関係者のコメントがツイートで回ってきましたが、大阪杯のデアリングタクトに間に合うのか。無理は禁物ですが、またこのコンビでのチャレンジを観たいと思っています。
