もう開催替わりの土曜を迎えていますが、まだまだアーモンドアイの余韻が残っています。
YouTubeの特別ダイジェスト映像
天皇賞秋の後も公開されていましたが、レース前後の舞台裏をまとめた映像。印象的だったのは装鞍所に向かう前のアーモンドアイ。以下のキャプチャの直後、かなりカメラ近くまで寄りながら目線を送るあたりはアイドルのそれですね。自身をよくわかっているのかどうなのか。
動画はレース当日の流れを追う形式になっているのですが、この形式に限らず舞台裏を発信する取り組みは続けてほしいなと思った次第です。パドックやレースで見せる姿とはまた違いますものね。
https://www.youtube.com/watch?v=JMMHvgEHWG8
グリーンチャンネルの特番
レース当日の深夜が生放送だったようです、「三冠馬対決に列島が沸いた!第40回ジャパンカップ」という番組が急遽組まれていました。
個人的な環境の話を前置きしておくと、グリーンチャンネルの契約とアンテナは実家に装備していまして、現在の住まいではリアルタイムで見られずという状況。コロナ禍の中、ダビングという技術を習得した親が時折録り溜まった番組を郵送してくれるというなかなかアナログなスタイルで、時間差で番組をチェックしております。上記の番組も先ほど、平日の業務を終えてから確認しました。
当日の深夜で生放送ですから、Skypeでゲスト出演していた国枝師がどうみても眠そうというw そんな中でもなかなか興味深い話が聞こえてきて、あのジャパンカップを噛み締めるにはちょうどよい塩梅でした。
気持ちのオンオフがはっきりしていることや、余計なことをしないことでスタッフ側もリラックスしているという話、秋華賞前には爪に問題があったこと、ミッキーチャームの逃げを「川田くんの好プレー」と評するところなどなど、直接トレーナーから言葉が聞こえてくると何やら答え合わせのようで興味深かったですね。
佐藤哲三の質問が面白かった。ルメールのここがすごいというところをひとつ挙げてほしい、という質問。国枝師は、精神的に安定している、レースでそつがなく安定しているというコメントで返しました。実際、勝ち負けがずっと続いていく世界ですから、一喜一憂、感情に起伏がある方がジョッキーとしては普通なのでしょう。ストロングポイントが精神的な安定とは、ちょっと納得感がありました。ジョッキーに限らず、一般的なビジネスの場面でも近しい見解だなと。
なお、佐藤哲三はアーモンドアイの勝因として積極的なスタートを挙げていました。映像をみると確かにスタート直後、腰を浮かし膝を大きく開閉させて強く促す所作を見せています。スピードを乗せて先行ポジションを取ったことが大きいという見解。自分も同感でしたが、ルメールの所作にしっかり表れているという解説はさすがでしたね
退厩前の表情
週中はツイッターでアーモンドアイの表情がちらほら。一番コミカルだったのは9冠のゼッケンを噛んでしまったシーンでしょうね。
〝これ、ワタシのっ!!〟
— 日刊ゲンダイ 競馬 (@gendai_keiba) 2020年12月3日
GⅠ勝利数を表すJRA初の星9個ゼッケンを国枝先生から取り上げたアーモンドアイ。トレセン最終日まで〝名コンビ〟です。
ゼッケンは噛み跡残っているから超レアです。
本当にお疲れ様でした。#アーモンドアイ#ありがとうアーモンドアイ pic.twitter.com/ij8ZDbZvSs
3日に美浦から退厩していて、このあとは19日の引退式に備えるようです。
mahmoudさんのキセキを除いたレースラップ計測
サラブレでの回顧のネタになるんだが、第1走者トーラスジェミニ、第2走者グローリーヴェイズ、アンカーがアーモンドアイという実質レースラップを書いておく。精度80%くらいだが。レースラップで考えたい方、多いでしょうから。
— Mahmoud (@mahmoud1933) 2020年11月30日
13.0-11.7-12.0-11.8-11.8-12.0-12.1-11.8-11.9-11.6-11.5-11.8。
こちらも週中のツイートから。非常に参考になりました。トーラスジェミニ→グローリーヴェイズ→アーモンドアイとバトンを繋いだ際のレースラップとのことです。
13.0-11.7-12.0-11.8-11.8-12.0-12.1-11.8-11.9-11.6-11.5-11.8
比較の意味で2018年のジャパンカップが以下。
12.9-10.8-12.2-12.3-11.7-11.8-11.7-11.4-11.4-11.0-11.4-12.0
2ハロン目を除いて隣り合うラップの差が比較的少ないことに特徴を見出しています。1秒前後、急に加速したり減速したりという極端なラップを踏む場面がなく、いわばずっとスピードを維持しながらラストにもうひとつギアを上げる力が求められたという意味で、2つのジャパンカップは似た傾向にあったのではないかなと。馬場差や風速など当日のコンディションの差はもちろんありますけどね。
奥さんのレース回顧
なにやら日記っぽい話も。金曜に帰宅すると、うちの奥さんから質問が。曰く、「どうしてデアリングタクトはスタートから内側にいたのに、直線外側の窮屈なところにいるの?」というもの。いやいや、なかなかのご慧眼でございますw
どうやらジャパンカップのレース映像を繰り返し見ていたようで、ふと気が付いたとのこと。アイルトン・セナ時代のF1ファンとは言え、よくそこが疑問になるものです。…多分に自分が普段からマニアックな話をしているせいなのでしょうけどね。謝るところかな。はい、自分なりの見解はお伝えいたしました。詳しくはひとつ前の投稿で。
合わせて、残り200で鞭がはいって手前をシュパっと変えるアーモンドアイがかわいいとのこと。敵いませんね。ついでに2年前の映像をひっぱり出し、いまの馬体と比較してすらっとしてるねーなどとわいわいやっておりました。できた奥さんでよかったよかった。
ちょうどこのジャパンカップ当日が結婚記念日でして、入籍翌日のジャパンカップは二人で現地観戦しておりました。ライトアップされたターフをエピファネイアがタフに押し切った年ですね。
…その経緯があったから娘のデアリングタクト本命、だったわけでないあたりが旦那の薄情なところでしょう。ジャパンカップ後は、ふたりでいいレースだったねぇと話しながらにいい肉(1129)をいただいてきました。
最後に
週中、職場からの帰路などでふよふよとレースのイメージが湧いていたわけですが、やはり2年前のジャパンカップとはだいぶ内容が異なるなぁと改めて。
ラスト2戦は後続の追撃をしのぎ切るという勝ち方。これまでの圧巻の差し切りを考えると、見た目のインパクトは控えめになった一方で、ずいぶん無駄のない走りになったのだなと。桜花賞のクルクルとした手前替えや、秋華賞の直線だけの競馬が懐かしいですね。
同じ鞍上ルメールで、ウオッカのジャパンカップが重なっているところです。ウオッカはもっと接戦でしたけどね。どちらもラスト100をしのぎ切るというスタイル。このあたりは鞍上のヘッドワークに依るところが大きいように感じています。どちらも古馬になって2400が長めという馬体やフォームに変わっていったあたりも似ているでしょうか。タイプは全然違いますけどね。
バーバラさんのマスクがターフィーショップに出てこないかなと思いつつ、まずは19日の中山、指定席が取れることを祈っております。