more than a SCORE

1996年から競馬を開始。20年続けてなお楽しんでいくための備忘録を兼ねた日記。

第16回 ヴィクトリアマイル

グランアレグリア、見事な古馬マイルG1完全制覇でした。

ゴール前の少しスタンドに上がったところ、鮮やかな差し切りは現地で観戦できました。ゴール直後の万雷の拍手、素晴らしかったですね。5000人に満たない人数のはずなのに、スタンドに大きく反響していました。ご時勢ですから声を控えざるを得なかった分、その分響いたのでしょう。

2着ランブリングアレーとは4馬身差、そこから7着ダノンファンタジーまでがすべてクビ差。1頭だけが力が抜けていることの証ですね。2009年のウオッカ、昨年のアーモンドアイ。女王が圧倒するヴィクトリアマイル、今年のグランアレグリアも歴代のそれに並ぶレースを見せてくれました。グランアレグリア自身はきっと、ごくふつうに走っただけなのでしょう。

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2021年ヴィクトリアマイル、ゴール前で着差を広げるグランアレグリア

…十分過ぎるほど現地で堪能したので、今回はこれで書き終わってよいのですけどね。

公式レースラップ

11.9-10.8-11.6-11.7-11.6-11.2-10.9-11.3

逃げ争いは無難な流れに

クリスティとスマイルカナが主張した一方、イベリスは行き切れず(のちに心房細動と分かりますが)、ディアンドルはレシステンシアに蓋をされ、思ったよりは先行争いが生じず、早く形が決まったように見えています。

レシステンシアはやっぱり無理をしませんでしたね。それも緩めの流れになった要因と思っています。馬場が速いことで走破タイムも速くなりましたが、ラップバランスが示す通り、後傾ラップ。レシステンシアはもう少しストライドが伸びるフォームでないと、あの溜め逃げからの切れ勝負では苦しかったかな。

ルメールはスタートから真っ直ぐ

スタートからインに寄せず、外への展開もせず、ただ真っ直ぐというリード。外枠の各馬がグッと押し寄せてきた時も泰然自若として真っ直ぐを貫きました。

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2021年ヴィクトリアマイル、向こう正面で外枠勢のインへの寄せにポジションをキープするグランアレグリア(向かって左の赤帽)

3コーナーまでにインで包まれるイメージを持っていたのですが、3コーナーを待たずに馬群の外にさらりとポジショニングしているのは何故でしょう。この時点でほぼ勝ちは決まったと言ってよいと思います。

末脚の持続力勝負

残り800からのラップは11.6-11.2-10.9とスピードアップ。登坂で最速になり、グランアレグリアがラスト1ハロンのラップをさらに引っ張りました。2、3着は待機勢ですが、4、5着はレシステンシアの直後に控えていた先行勢。ラスト1ハロンを粘り込める馬が掲示板まで押し上げられた、という印象があります。

ランブリングアレーは立ち回りの巧さで2着

吉田隼人は上手かったですね。グランアレグリアのインに控えて直線へ向き、その勝ち馬の抜け出しに合わせて真後ろに入り込み、勝ち馬の通った道をなぞるように差してきました。直線前半はだいぶ横にスライドする時間を要していましたが、慌てませんでしたね。

速い上がり勝負になった際に見劣るイメージで評価を下げたのですが、見事に切れを引き出しました。来週は牝馬2冠が控えてる鞍上。楽しみになる立ち回りでした。

マジックキャッスルとは愛知杯でワンツー、今回は着順が上回った格好です。このあたりにグランアレグリア以外のレベル感が現れているようにも思えますね。

グランアレグリアの次走は安田記念

早々に発表になりました。その後シュネルマイスターが参戦を表明。鞍上が被っていますので、おそらくシュネルマイスターが新しい鞍上を迎えることになるのでしょう。インディチャンプ、ラウダシオン、サリオス(みんなシルクですね)、ダノンキングリー、ダノンプレミアムあたりが出走予定。前を引っ張る馬が少ない気がしていますが、面白いメンバーになりそうです。

レース前の見立て

馬場

  • 速い馬場、内から2頭目までが少し伸びない傾向

先行馬と序盤のペース

  • 前後半イーブンか後傾ラップ、ラスト1ハロンの粘りが必要
  • 逃げ切りは厳しい、先行馬はペース次第で目標になる
  • 先行馬はけん制してスローに寄せてもメリットが薄い、が武豊が蓋をする

隊列やレース展開

  • イベリスが単騎逃げ、スマイルカナが2番手、この2頭は少し速めにラップを刻む可能性
  • ディアンドル、サウンドキアラは序盤のペースを深追いしない
  • レシステンシアは好位の外、ダノンファンタジーはその直後
  • マジックキャッスル、グランアレグリアはインで包まれて仕掛けのタイミングが遅れるかも

各馬の評価の上げ下げ(パドック、返し馬を含めて)

  • レシステンシアは外目を大股で周回、好印象
  • サウンドキアラはちょっと寂しい馬体、割引
  • デゼル、ランブリングアレー、レッドベルディエス、リアアメリアは不向きで差し届かない、マジックキャッスルは内枠の分割引

勝敗に強く影響するであろうファクター

  • 先行策がアドバンテージになるのでは

最後に

久しぶりの東京競馬場、よかったですね。レープロのアーモンドアイに感激して、パドックの全景にジーンとなって、馬場に向かって歩いて視界が開けた瞬間に感動して、入場時に場内の飲食で使える500円OFFチケットにも感動してw

ウオッカ像をスマホカメラで収めてから、付近のお蕎麦屋さんで肉そばを。差し引き50円で食べれるというのはかえって申し訳ない気もしつつ、回転数を上げるためのバックアップ施策だろうと理解して、500円以上のメニューを選ぶ配慮にいたしました。肉そば、おいしいですしね。

よく指定席が取れたなぁと改めて。ヴィクトリアマイル週だけ先着順で販売というのは理解していたのですが、残業の流れで19:00販売開始のところ、10分遅れでハッとする出遅れ感でございました。そこからログインを何度かトライして、あら、はいれた、あら、残席がある、という流れ。ラッキーでしたね。

ところがラッキーは続くものでして、ダービー当日の指定席、取れました。マジか。まだ信じていない自分がおりますよ。申し込み状況の中間発表ではどの区分も20倍前後の倍率でしたからまぁ無理だろうと思っていたのに。

懇意にしている皆さまには早々にこの喜びをお伝えいたしました。自慢?ええ、少しはいっていますよねw でもどちらかというと、現場にいけない各位の分も堪能してこよう、という気持ちでおりますよ。いやー引きが強い。

 

さて、オークス。ソダシの距離延長に不安はないと思っていますが、これを書いている金曜深夜、東京はだいぶ強めの風が。土曜は雨予報ですし、馬場を見極めないといけないですね。

まだ追い切り映像も観ていませんが、ソダシ以外で気になっているのはククナ、タガノパッション、クールキャット、ユーバーレーベンあたり。得意な条件が異なっていますので、当日のレースの質に最もアジャストできる馬をしっかり選びたいと思っています。