more than a SCORE

1996年から競馬を開始。20年続けてなお楽しんでいくための備忘録を兼ねた日記。

第60回 京成杯

クリスタルブラック、追い込みが決まりました。20倍の単勝、いただきましたよ。

スタートしてすぐに隣の馬から離すなり、窮屈に馬の後ろにいれて1コーナーを迎えるあたり、2戦目のテンションの高さがでていたものと思います。おそらく後方から外を回すだろうと思っていましたから、このあたりはこちらも慌てずに見守ることができました。

スカイグルーヴ惨敗まで視野に入れていましたので、残り600のペースアップから直線の突き放しはマイナスの期待を大きく裏切る光景でした。もうその時点ではクリスタルブラックの脚色しか観ていませんので。ウインズで小さくガッツポーズに留めましたが、久しぶりに思考と予想と結果がきれいに結びついてくれました。

公式レースラップ

12.6-11.4-13.0-12.0-12.5-12.2-12.2-11.8-11.8-12.6

土曜の雨と雪の影響

金曜発売が取りやめになっていましたし、土曜は吹雪く中での開催になりました。障害レースでは危険な事故もありましたね。1周目で落馬した馬が動けない場合の安全と走路確保については、運用ルールの見直しで予防できる確率はあがると思います。今回は視界の悪さという悪条件が重なってしまいましたが、それも踏まえた対策がしっかり具体化されるとよいですね。

その天候を受けての日曜開催。天気は晴れましたが気温はあまり上がらず、新馬戦からメインの京成杯まで稍重。11秒台前半のラップが続くような軽快な馬場ではありませんでした。コースが変わって3週目かな、インを選択する馬が減っていたのも傾向といえそうです。

ハナ争いとタフな馬場と先行馬のスタミナの見立て

ロールオブサンダーとヒュッゲ、どちらがハナを切ってもおそらくは残り3ハロン前後の持続力勝負になるのだろうと予想していました。どちらも切れで勝ってきた馬ではありませんし、何より2頭の外に「番手に控える」というポジションに拘るはずのスカイグルーヴがいるはずでしたので。

2頭ともが温存しあっても勝ち切るイメージはもっていませんでした。ただ、どちらがが粘り込む姿をみることになるのでは、ちょっとその可能性を考えちゃったんですよね。松山と和田、この組み合わせでペースに妥協などないのでしょう。きっちりつぶし合う形になりましたね。

スカイグルーヴは地力を示す2着

早め先頭で少しソラを使ったかなとも思いますが、この馬場で11.4のスタートダッシュに付いていっての3番手、残り600からのペースアップで先行馬を叩き潰していく展開ですから、力が一枚上という内容でした。差し馬に狙われてしまった、というべきでしょうね。はい、狙ってました。

パドック映像では、少しお腹が細く見えたことと、骨格に対してまだ筋肉が付ききっていない印象がありました。ただカラダのしなやかさ、つなぎの柔らかさ、他馬と比べての排気量の差は感じ取れました。今日がクイーンカップきさらぎ賞なら素直に本命だったと思います。

惨敗まで視野に入れていたのは、前走より追走スピードが上がり、かつ前走より終始パワーも要すると見立てていましたので、勝負どころでガス欠になっても不思議はないかもと思っていたためです。荒れた馬場としなやかで素軽い馬体のアンマッチな印象。よくここまでこなしたなと。地力の違いを見せてくれました。

正直、ここからひとつ叩いて桜花賞という選択肢はないかもしれません。陣営に、春はオークス1本に絞るという選択肢があっても驚かない状況と思っています。

クリスタルブラックの回転力を中心に

新馬の勝ち方がよかったんですよね。回転力が早く、かつしっかりラストまで持続する末脚。新馬らしいスローでしたが、この回転力が今回のメンバーと展開でどこまで通用するか、この切り口で予想をまとめていきました。

先の読みで、先行勢の2頭は評価を下げ、ビターエンダーとゼノヴァースはこれまでのレース振りと当日のパドックで評価を下げました。前者はトモの容積不足、後者はマイナス体重のわりに締まり方がもうひとつ、という判断にしています。

こうなると勝ち切れる馬がスカイグルーヴかクリスタルブラックに絞られてしまったんですよね。この時点で馬連は当たっているのですが、あとは馬場と展開を考慮してクリスタルブラックを上位に。どの馬が直線粘り込んでいても、外からやってくるであろうクリスタルブラックの差し脚に期待する楽しみ方を選ぶことになりました。うまくいきましたね。

クラシック戦線での過度の期待は…

今回の予想はあくまで今回限りといいますか、クラシック戦線で評価上位にすべきかというと…。あくまで今日の諸条件にピタリと嵌った勝利と思います。馬に力がないとできない勝利ではありますけどね。

相変わらずサリオス、コントレイル、マイラプソディも成長力次第でどこまで、という大勢に変化はないように思っています。馬もまだまだ成長途上ですしね。少し長い目で見るべき馬が、早いタイミングで結果を残したと見るのが程よいように感じています。もう少し落ち着いてファーストコーナーまでのポジショニングができるようにならないと、ですしね。

キズナエピファネイアの相似形から

出し切ったエピファネイアを大外からキズナが強襲する。2013年ダービーを思い出すTLはなかなかの温度感でした。自分も相似形だなと感じながらの観戦でしたね。

ただ、当時のエピファネイアは相当に道中でロスしながらの2着。今回はキズナの方が1コーナーまでになかなかの暴れん坊ぶりを発揮していましたから、気性の問題はむしろ逆だなと、少し異なる目線で眺めていたかもしれません。

どちらかというと双方の祖父、ディープインパクトシンボリクリスエス、どちらの現役も目撃していて、どちらの有馬記念も堪能しているのだな、とそこまで遡ってしまっていましたね。スカイグルーヴなんて3代母まで現役のレースを観ているわけで。そういえばエアグルーヴに中山のイメージはないなー、などと思い至る年季の入り方。

今も昔も、中山で開催される牝馬のG1がないですからね。他場でG1を勝ち、初の中山で結果を残せない牝馬がそれなりに出てきてしまうのはやむを得ないなぁとも。

スカイグルーヴが次に中山を走るとしたら、紫苑S有馬記念かな。それはそれで楽しみだなとは思います。

最後に

例年通っていた関東装蹄師会の馬学講座ですが、今年は所用と重なり不参加になりました。やむを得なかったとはいえ、ちょっと残念でしたね。

という事情もあり、このブログの投稿はペースダウンした状態になっております。まぁ、書きたいときに書くのが一番ではありますけどね。

すでに思い立ってから1年以上経過している「競馬の国際化」については、そろそろ締めくくりの(5)をまとめていこうと思っているところです。2019年は日本馬の国外での活躍が顕著でしたが、そのあたりも加味していったん言葉にしておきたいなと。すでに投稿した(1)から(4)も、内容的に風化はしていないでしょうから、今のうちに。

あ、でも、もうすぐサウジカップドバイワールドカップディを迎えてしまいますからね。あわてず、いそいで、でもマイペースで。取り組んでみます。