more than a SCORE

1996年から競馬を開始。20年続けてなお楽しんでいくための備忘録を兼ねた日記。

2024 Dubai World Cup meeting

1カ月以上経ってしまいましたが、さくっと振り返っておきたいと思います。

 

JRAの結果リリースはこちら。

www.jra.go.jp

 

でも上記ニュースカテゴリーは数年で削除されているようなんですよね。発売された4レースは別途特設ページが作成されていますのでそちらのリンクも掲載しておきます。

 

第30回 ドバイゴールデンシャヒーン

www.jra.go.jp


第28回 ドバイターフ

www.jra.go.jp


第26回 ドバイシーマクラシック

www.jra.go.jp


第28回 ドバイワールドカップ

www.jra.go.jp

 

馬券発売のなかったレース結果はこちら。UAEダービーはここですね。

www.jra.go.jp

 

そして昨年から変わらず、公式のラップタイム発表は見つからず。。。以下の文中に登場するラップは、映像中の通過タイム表示からざっくり割り出した数値ですので、あくまで参考までに。なにもないよりは目安になると思っています。

 

UAEダービーはフォーエバーヤングが差し届く

なんとか届いたという見栄えでしたが、あれだけ道中苦労してよく間に合いました。芝もダートも基本は前々で運んだ馬のアドバンテージがあったという認識。それをダッシュがつかずおっつけながら馬群の外々を追走して差し切りですからね。

これまでと変わらずキックバックへの難があるようで、道中の前に馬を置かないポジション取りからは馬群のなかにいれる想定は全くなかったように見えます。引き続きの課題ではありますね。

 

これでサウジダービー、UAEダービーと連勝。そして、まもなくチャーチルダウンズでの大きなチャレンジに臨みます。しかし、金曜に降った雨でドロドロコースになり、前日に行われたケンタッキーオークスは逃げ切り。キックバックが苦手な差し馬にどのくらい可能性があるかというと。。。

とはいえ、チャレンジ自体は大歓迎。ケンタッキーダービーを初めて獲る馬になるのか、早起きして見守りたいと思います。

 

ドバイターフはファクトゥールシュヴァルの差し切り

ドウデュースの進路が開きませんでしたね。。。2~4ハロン目、向こう正面の直線部分の推定ラップが11.0-11.3-11.2(先ほど書いた通りですので0.1~0.2の誤差はご容赦を)ですので、これを深追いしなかったのはナミュールともどもよかったのでしょう。

ただ、ラスト1ハロンも11.3~11.4。勝ち馬ファクトゥールシュヴァルは残り200で先頭に立っていましたのでラストのラップはまるまる勝ち馬のそれ。コーナーで緩んだ以外は速いラップが続く、急→緩→急の日本のようなラップ構成だったようです。

 

…なおのことドウデュースの全開の走りが観たかったですね。このあとは宝塚記念、京都コースとドウデュースという組み合わせがまだイメージできていませんけどね、変わらず調子がよいようですのでまずはグランプリ連覇に期待しています。

 

勝ったファクトゥールシュヴァルはイフラージ産駒、昨年の欧州マイル戦線で善戦していた馬ですのでメイダンのスピード馬場で切れ味が発揮できるとは。このあたりを読み取れれば…というたらればはやめておきましょう。

2着のナミュール、そしてダノンベルーガの走りもよかったですね。ダノンベルーガはどうしてもG1が遠い。。。ナミュールは次走ヴィクトリアマイル武豊に乗り替わりとのこと。これも面白さが増す材料ですね。

 

そしてこのレースで海外馬キャットニップに騎乗していたルメールが落馬。鎖骨と肋骨の骨折となり、以降の2つのG1、そして国内の有力馬が次々と乗り替わりになりました。ルメールロスはいろいろと影響が大きかった。自身も肺に負担がかかるため(穴が開いてしまっていたようですね)日本への帰国も遅れていました。

これを書いているタイミングがNHKマイルカップの前日ですが、そのNHKマイルカップ当日から復帰となりました。けっこう危ない落ち方でしたから、そこから考えると早い回復。なにより無事でよかったです。長いブランクではないのですので、いきなり期待してもいいかもしれませんね。

 

ドバイシーマクラシックはレベルスロマンスの好位押し切り

メイダンの2400mは先行馬のマイペースにアドバンテージがつきやすい印象がありますね。2ターンで1コーナーまでの距離が短いところは東京の2400と特徴が似ています。そこに欧州と日本の芝中距離馬が集まるわけですから、スタートダッシュを求められてきた日本馬(というよりルメールが、かな)が1コーナーまでにアドバンテージを取りやすい=勝ちやすいという理解はしやすいですね(それにしてもイクイノックスは強かったわけですが)。

\レベルスロマンスの鞍上は日本でも多数の騎乗経験があるゴドルフィンのファーストドライバー、ビュイック。昨年のシーマクラシックも参戦してイクイノックスの戦略も間近で見ていましたからね。今年はじっくりとしかし確実に外枠発走から先行策となりました。

前半1000mはおよそ1:03.8、一方の後半1000mはおよそ57.9。これを2番手で追走して直線押し切りました。上がり3ハロンは33秒台後半でしょう。先行馬にこれで上がられたら後続は厳しいですね。

 

スターズオンアースは先のルメール落馬でフランキーに乗り替わり。さすがにこちらは期待したわけですが、直線で外へ逸走気味になってしまいました。右へもたれたとはフランキーのコメント、有馬記念のそれを思い出させますね。ルメールが苦労していた部分が急遽の乗り替わりでより顕在化してしまった、といえるように思っています。簡単に乗っているように見せるというはかなりの技術なのでしょうね。

 

リバティアイランドは1コーナーまでに加速し過ぎないよう川田がコントロールしていた向きがありますね。その分スターズオンアースの後ろに構えることになりました。直線は一番よい脚色に見えましたが、3着まで。善戦で納得したくない存在ですけどねー。

その後、5/3に右前種子骨靭帯炎を発症という報道。いやー厳しい。残念ですがまずは回復に専念してほしいと思います。

 

ドバイワールドカップはローレルリバーの逃げ切り

メイダンのダートの特性を地元のトップジョッキー、オシェアが活かし切った一戦となりました。

前半3ハロンが36.7、14.4-10.7-11.6。
そして1000m通過が1:00.2から1:00.3。
上がり3ハロンは38.2、12.2-12.7-13.3。
走破タイムは2:02.31。

あ、最初の1ハロンは日本と計測開始位置が異なるようですのでそれも織り込んで眺めていただければ。その前置きがなくても、入りの3ハロンがかなり速かったことがわかります。芝ではなくダートのラップですからね。

とはいえ昨年の1000m通過は59秒あたりでしたから、ローレルリバーがリズムを崩さずに進められたのでしょうね、ラスト1ハロンは止まりかけていましたが、2000mをめいっぱい使っての逃げ切り。後続には追撃しにくいラップ構成だったということなのでしょうね。

 

その中でタフに末脚を伸ばしたのが前年チャンピオンのウシュバテソーロとサウジカップ勝ち馬セニョールバスカドール。8馬身差はあるにせよ、この2頭の争いが再現されたということはサウジカップが一定以上のレベルにあったことの確認になったように思っています。

ルメールからの乗り替わりになったデルマソトガケ。ゲート内が落ち着かずスタートが決まりませんでした。ここにもルメールロスの影響が色濃いように感じますね。春はお休みして日本テレビ盃からとのこと。再び海外遠征を期待したいところですが、どうなるでしょうね。

 

最後に

馬券発売のあった4つのG1で、日本馬はすべて2着。昨年までの昇り龍のような実績からは一服したように見えていますが、すっかり常連となっていることにも大いに意味があると思っています。…でもドウデュース、リバティアイランド、スターズオンアースがまとめて勝てなかった事実はやはり残念ですね。。。

 

総じて思ったことは、馬場がフラットかつスピードが出せるとなると、スタートからの追走力=スピード維持力が勝利へつながりやすいということ。日本にはこれにアンジュレーションが加わるわけですが、エクイターフの分スピードが出しやすい(=強いグリップが求められない)ことで似通った傾向になっていると感じています。

イクイノックスは馬体の完成とともにこの追走力、ペース耐性がより発揮しやすくなっていったと思いますし、その父キタサンブラックには自身に有利なペースを作り出す操作性と鞍上のヘッドワークが加わってのチャンピオンだったと理解しています。

 

日欧米の一流馬が参戦するトレンドは、引き続き国外の競馬との接点としてドバイワールドカップミーティングが機能することを期待させますね。

あとは馬券発売の枠が広がることを期待して。やっぱりフォーエバーヤング買いたかったですものね。