2カ月以上前の話題ですが、夏季休暇でようやく時間が取れたので、というタイミングでの投稿です。
JRAの発表はこちら。
報道関係者の投票、今年は196名、1人最大4票までというルールで、196名中3/4以上の得票数をもって選出が決まります。今年のキタサンブラック、得票数は80.6%、158/196は文句なしという数字ですね。
ちょっとだけ細かい分析をすると、投票総数が611、これを人数で割ると3.18。ルールでは「最大」4票ですから、4票に満たない方が一定数いたことがわかります。それぞれの価値観を持ち寄るわけですから、このあたりは妥当な範囲と思います。
G1勝利数は歴代最多タイの7勝
シンボリルドルフ、テイエムオペラオー、ディープインパクト、ウオッカ、ジェンティルドンナ、アーモンドアイ。アーモンドアイは今秋記録更新がかかっていますが、この4頭に並んでG1の勝利数は7。
いずれもクラシック3冠にすべて参戦していますので、早い時期からの活躍、かつ大きな故障なく古馬でも活躍できることがG1勝利を積み重ねる条件になるようですね。出来そうで出来ないことなのでしょう。
上記の馬はすべて顕彰馬選出されていますので、キタサンブラック選出も時間の問題といってもよかったのかな。単なる前例主義だと残念な限りですが、7つのG1タイトルは一時代をけん引したことの証といえるように思います。
いちおう、選出基準にあたる表現を引用しておきますね。
中央競馬の発展に特に貢献があった馬および調教師または騎手について、その功績を讃え、顕彰を行っております
そうそう、7つG1を獲っている馬はもう1頭、オジュウチョウサンがいましたね。こちらも今秋記録がかかるレースになるのでしょう。
印象深い2016年ジャパンカップ
パッと見の印象ですと、キタサンブラックが1周先頭で回ってきただけのように見えちゃうから怖いですよね。衝撃の大きさと、1コーナーまでのポジショニングが大きなポイントになったというレース回顧を当時まとめていますので、以下にて。
そうでした、この人馬のパフォーマンスにこそ「日本近代競馬の結晶」という形容がふさわしい、などと感じていましたね。名だたる名手が2400mの間、キタサンブラックの後方で釘付けになったわけで。日本競馬のひとつの必勝法が示されたという印象がありました。その年の暮れのご挨拶で書いております。
昨年2019年は落選
昨年はわずか5票届かず、選出されていませんでした。
昨年の結果を踏まえて、キタサンブラック落選が続くのはまずいと考え直した方がいらっしゃったかもしれませんね。忖度?それはそれで健全な範囲での態度変容だと思います。毎年投票を行う意味もこのあたりに見いだせるように思っているところです。
種牡馬としての評価はこれから
初年度産駒のデビューは2021年。デビュー前の出来をうんぬんするには知識も経験も十分ではないのですが、お父さんの特徴はどうでるのでしょうね。トレーニングで速さとタフさを身に付けてきた印象がある一方、デビュー戦は良馬場の府中1800を差し切っていますからね。
きっと、実際に走り始めてからこちらの先入観を補正する作業必要になるのでしょう。それはそれで楽しみです。案外、短距離に適性を見出せるかもしれませんしね。
テスコボーイ、ノーザンテースト、サンデーサイレンス、そしてディープインパクトがずらりと並ぶ血統。この次にどんな血統との和合性をみることができるでしょうか。
最後に
顕彰馬選出の話を書き始めると選出方法をうんぬんする議論になりがちで、なんといいますか、ねぇ。すんなり納得していないベテランファンの見苦しさ、などという少し引いた視点も大事にしつつ、追って投稿しようと思っています。現行制度に関する議論が全く起きないよりかは健全だと信じたいところですね。
でも、おおむね現行のままでよいと思ってはいて、プラスアルファが欲しいな、という見解でおります。