残念なニュースが飛び込んできました。
JRAの発表は金曜15時ですので、自分は発表から程なく仕事の休憩時間に知ることとなりました。力が抜けましたね。。。
右前跛行。友道師のコメントによると「水曜日に最終追い切りをしてその後も変わりなかった。今日も普通にキャンター乗って、プールに行こうとした時に少し歩様がおかしくなった」とのこと。
日付が変わって土曜という段階ですので、跛行の原因や詳細はまだこれからというところでしょう。出走はもちろん、引退式も取りやめになり、このまま引退することが決まりました。
…ものわかりよく、前川さんが気が付いてくれてよかった、大事に至らずよかった、レース中に故障してしまうのでは取り返しがつかない、無事に種牡馬入りできるのはグッドニュース、といった言葉は、もうベテランファンですからね、瞬時に脳裏にババババッと浮かぶわけです。
でも、あと一戦。あの走りをもう一回観たかった。
ファン目線ではこれもまた同じくらい本音でしょう。正直勝ち負け度外視でこのチャレンジを観てみたいという思いでした。行き所のないもやもやがぐるぐるしておりますよ。
職場の競馬好きとは、トップアスリートの1戦あたりの疲労度という話に。個人的には(一般的かもですが)、凸凹がなく均質で排水性が高い、いわゆるコンディションが安定している芝コースをつくってきたことで、「どこで差をつけるか」というコンマ1秒の争いはスピードの高さとそれを持続する力に寄ることになったと思っています。それは相応の運動強度を伴うでしょう。
筋肉量のあるトップホースはなおさら、高いトップスピードを出すため四肢で馬場を叩いて反力を受けますから、その衝撃を吸収して前進する力に変えるには筋肉に相当な負荷がかかるでしょうし、十分な筋肉量が得られていない状態での高いスピードなら、筋肉の収縮というクッションなしで腱や骨に衝撃が伝わるものと理解しています。…素人の整理なので違っていたらすみません。
スローペースからの究極のギアチェンジ勝負。それも他馬をはるかにしのぐスピードアップを2戦続けたわけで、肉体にダメージがないわけがないとは思っていました。それでもドウデュースは、レース後すぐに食べる、動く、そして寝る。元気な姿が報道されてましたからね。青草を口にほおばり過ぎ、みたいな。
その子どものような元気のよさは、年齢を重ねても衰えていない代謝のよさとハードトレーニングにへこたれない強靭な心身に反映されると思い、ものすごくポジティブに受け取っていました。走るのが嫌いになっていないあたりは、友道厩舎の賜物といえるでしょう。
その体力オバケのドウデュースですら秋古馬三冠の達成が難しい。3戦すべてにコンディションを整えて臨むこと自体が難しい。いまはそういう印象が色濃いですね。
そして、ドウデュースのいない有馬記念。一気に様相が変わってまいりました。全馬があの末脚を意識したうえでレースを運ぶはずでしたから。
…気持ちを整理してから予想に臨もうと思います。そしてドウデュースについては年末年始のどこかでまとめて書いておきたいですね。
まずは競走生活お疲れさまでした。あのヘルシーな馬体と回転力のある走行フォームを受け継いだ仔を楽しみに待っています。