史上初の快挙となりました。素晴らしい限りです。
アメリカ競馬の年度表彰、エクリプス賞が発表され、ラヴズオンリーユーが芝牝馬部門での受賞となりました。以下は主催団体であるNTRA(National Thoroughbred Racing Association)のツイートです。
Congratulations to 2021 Champion Female Turf Horse Loves Only You #EclipseAwards
— NTRA (@NTRA) 2022年2月11日
Jockey: Yuga Kawada
Trainer: Y. Yahagi
Owner: DMM Dream Club Co., Ltd.
Breeder: Northern Farm pic.twitter.com/qS2Ps3AFhV
日本の年度表彰とは異なり、各部門で3頭が最終候補としてノミネートされ、その中から1頭が選ばれる形式。これまで日本馬はシーザリオがノミネートされたのみで受賞歴はなし。アメリカで日本馬が年度表彰されることも、日米同時に最優秀牝馬として表彰されることも史上初となりました。いやーミーハーな感想ですが、引退式に立ち会えてよかった。
矢作師の授賞スピーチが振るっていましたね。「今日は日本競馬にとって歴史的な日です」。端的なコメントながら、受賞者のスピーチとしてこの言葉が世界に伝達されるのは非常に意味が大きいでしょう。
また「マルシュロレーヌにもありがとうを言わないといけない。なぜなら彼女はラヴズオンリーユーのベストパートナーだから」というコメントも。マルシュロレーヌはダート牝馬部門でノミネートされていましたが受賞はなりませんでした。そのことも織り込んだスピーチですから、さすがという他ありません。
NARが公開したマルシュロレーヌの特設ページで、ラヴズオンリーユーとの関係が語られていました。どうやらイヤリング(1歳)の頃、2頭が同じ放牧地にいたようです。幼馴染とは。とっておきのエピソード過ぎますね。
記者投票ではなくファン投票という選出方法の違いがあるようですが、2021年最も印象的な瞬間を選ぶ「モーメントオブザイヤー」に日本馬2頭のブリーダーズカップ制覇が選ばれました。マルシュロレーヌはここで表彰された形になりました。
Japanese BC Victories Honored As Moment of the Year https://t.co/mxiMHco3Gy pic.twitter.com/XOTwnydu7j
— BloodHorse (@BloodHorse) 2022年2月10日
オフィシャルな記録に残ることで後年の語られ方は大いに変わってくるでしょう。その意味ではJRAの年度表彰でマルシュロレーヌで登場しないのは失策というべきかもしれません。どちらかというとこうした快挙はできるだけ多く賛辞を受けられるようにしておきたいところです。
惜しむらくはエクリプス賞の発表の時間が、北京オリンピックのスノーボード男子ハーフパイプ決勝と重なっていたことでしょうか。平野歩夢選手の金メダルの瞬間と1時間も違わなかったでしょう。もちろんスノーボードに対する恨み言は全くなくあのパフォーマンスは素人目にも「すげー」と感嘆していたわけですが、マスが一度に注目できる情報量は限られますからね。できるだけ注目される条件がほしかったという率直な思いはありました。