ダノンスマッシュ、展開を「受け」たカウンターが決まりました。
荒れた馬場で比較的外のコンディションがよければ、直線馬群はばらける可能性はあるでしょう。ただ、川田はレシステンシアの後ろでじっくりじっくり構える判断。どこかで前が開くという経験則が直線に向いてなお待つことができた要因なのでしょう。レシステンシアがひとつ早かったわけでもなく、インディチャンプのイン突きが悪手だったわけでもなく。
勝負を決めにいったライバルにひとつ待ってカウンターを当てた川田将雅の勝利、というのが率直な感想です。ダノンスマッシュ、あの馬場もペースもこなしたかぁという感想も込みですね。
前走でライアン・ムーアが走りを引き出した面もあるのでしょう。そういえばコントレイルもライアンで東スポ杯のハイパーパフォーマンスがありました。「前走ライアン」は要注意、とざっくりした要点整理でよいのかもしれませんね。
公式レースラップ
12.2-10.7-11.2-11.5-11.6-12.0
レシステンシアは序盤のペース判断が奏功
武豊が骨折のため急きょ乗り替わった浜中。少し前半突っ込む可能性を推測していたのですが、思ったより堅実なペース判断があったようです。スタートダッシュで深追いしなかったことで、3、4コーナーで外を回る距離ロスを取る格好になりました。
おそらく直線で外を走らせるイメージはあったのでしょうが、パトロールビデオを見る限りは先行馬群の分厚い壁がありますから、インに寄せることは事実上不可能だったでしょう。
インに拘るのであればかなり無理にプッシュしていたでしょうからね。天候悪化による馬場の変化が外枠発走のディスアドバンテージを少し緩和した、と振り返っています。
限られた条件の中で、ラストまで粘っていましたけどね。惜しかったです。
戦前から1200では忙しいという評価が散見されていましたが、前走阪急杯と近しいリズムで走っていたのではないかなと。やはりといいますか、1400~1600に適性を感じました。その意味では上手くスプリントG1を乗り切ったとも言えそうです。
インディチャンプは枠に逆らわずイン突き
福永はいい勝負をしていましたね。馬場の悪いインを通るのは止む無し、と始めから覚悟していたように見えています。3コーナーで挟まれる形でしたが4コーナーまでじっくり乗って、直線でインに切り替えしてのスパート。外の馬場を選択する余地はなかったですね。
その分、距離ロスはありませんでしたが、末脚のスタミナを失うタイミングも早まってしまった様子。馬場と枠順に泣いた、という認識です。
こちらもスプリンターのイメージではないんですよね。どちらにも共通するのはテンのスピードでしょうか。おそらく前傾ラップで自身が突っ込んだ場合、パフォーマンスは落ちてしまうのでしょう。その意味では活路を見出すための参戦、という側面があると理解しておいた方がよいように思っています。マイルに適性があるというより、後傾ラップに適性がある、徹底して末脚の切れに賭けるタイプなのかなと改めて思うところです。
エイティーンガールはきっちり末を伸ばしての7着
4コーナーのコーナリングはやむを得ないのかなと思いながら見ていました。あれだけ大外に回ってしまってはさすがにね。重のキーンランドカップを追い込み切ってからこちら、成績が振るわない状況でしたが、久しぶりにきっちり末脚を発揮できていたようには思います。勝ち切る条件、スイートスポットがとても狭い印象がありますので、どこで狙うのがよいのかな。京都1200を狙えないのは、なかなか恨めしい状況と思います。
レース前の見立て
馬場
- (午後から)外差しというよりインが伸びない、掘れる馬場
- 先行馬と序盤のペース
- モズスーパーフレアの単騎逃げ
- 番手にレシステンシア、インに寄せる?
隊列やレース展開
- モズスーパーフレア、惰性でゴールへ飛び込むための破綻のない程度のハイペース
- 真ん中の枠(主に4、5枠)は内外から挟まれてポジショニングのアドバンテージは少ない
- ラウダシオンはプッシュした分直線息切れる可能性
- 内枠の差し馬には厳しい条件
各馬の評価の上げ下げ
- サウンドキアラ、レシステンシアのひとつ外は奏功するかも
- ダノンファンタジー、ラウダシオン、ライトオンキューは馬場をこなせない
- エイティーンガール、マルターズディオサは外差し+何とか馬場をこなす可能性
勝敗に強く影響するであろうファクター
- 馬場と枠順、直線で外を通れること
最後に
やはり年度末はなかなか書く時間が取れませんでした。仕事の忙しさもそうですが、花粉症がかなり悪化する時期があって、なかなかしっかり眠れない、寝付けないという状況もあり、一定時間集中して文章に向かう気力が足りなく。ようやく少し落ち着いてきたかな、という状況です。
ドバイミーティングもリアルタイムで堪能していました。印象深いのはシーマクラシックのミシュリフですね。大外追い込み、日本馬マークという意図が感じ取れるレースの進め方。ああもマークされるとなかなか凌ぎ切るのは厳しいですね。
ワールドカップの戸崎のリードも素晴らしかった。当日のメイダンのダートは速すぎる印象がありましたが、チュウワウィザードはひとつの適性の在り方を示したように思います。ただ、アロゲートのような化け物がいる年は話が違いそうですけどね。
最後の最後に
さて、私事ですが、とブログで書くのも変ですね、思い立って春から大学に通うことにいたしました。
受講する科目は少ないですし、いったんは半期の予定ですが、これまでの仕事は継続しつつ夜に開講している授業を受けるという、二足のわらじを履く、という状況がしばらく続きます。そのため、こちらの投稿は頻度が落とすか内容を簡素にしようと思っているところです。
まぁそもそも日本競馬の国際化などとぶち上げてから年単位で時間が経過していたりしますので、元々遅々とした投稿ではあるのですけどね。
精緻な分析を志向する時期がしばらく続いていましたが、楽しみ方が変わる機会、と捉えれば前向きですね。マイペースに、ライトに進めようと思っています。
それにしても、もう大阪杯なんですよね。日曜は天気と馬場とにらめっこしながら、サリオスにどのくらいの比重を置くか、悩んでいるはずでございます。オッズは人気馬に被りそうですが、枠の並びで少し面白くなりましたね。