more than a SCORE

1996年から競馬を開始。20年続けてなお楽しんでいくための備忘録を兼ねた日記。

第55回 共同通信杯

エフフォーリア、春への展望が開ける内容でした。

有力馬が差し傾向にある中、横山武史はしっかりと先行策。速めの馬場コンディションでしたし、それを捉えていたであろうスタートからの主張を見て取っています。

エピファネイア産駒らしく前進気勢が勝ったタイプを、前進気勢を損なわずに、ギアを一つ落として追走することができていたようでした。

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2021年共同通信杯、序盤に折り合いをつけるエフフォーリアと横山武史

事前の戦略に近しいレースになったでしょうし、それで後続を寄せ付けなかったのは強さの証明でしたね。

個人的に、父エピファネイアジャパンカップ、これのプチバージョンというイメージ。エピファネイア弥生賞で歯車が狂ってしまいましたが、息子はこのまま皐月賞に向かうことができそうです。

皐月賞トライアルの動向次第ではありますが、ダノンザキッドの有力な対抗馬といえそう。楽しみになってきました。

公式レースラップ

13.0-11.8-12.6-12.2-12.3-11.9-11.5-10.8-11.5

スローペースにアジャストした横山武史

確たる逃げ馬も先行馬も不在。エフフォーリアは向こう正面3番手の外、武史は手綱を高い位置でキープし膝を上手く使って、前進気勢をコントロールしていました。この感じがスミヨンがエピファネイアをリードした姿に似ている印象でしたね。馬格がない分、折り合いがつけやすかったかもしれません。

4コーナーからレースラップが上がっていく展開。これだと待機策を取った人馬は苦しくなりました。穴で買っていたカイザーノヴァはエフフォーリアと同じ上がり33.4で6着。3着シャフリヤールも33.4、上がり最速のキングストンボーイは33.3。

…こう見ると、登坂で一気に突き放したあたりにエフフォーリアの強さが見えるように思います。あれだけ肩が柔らかく、前脚が高く上がるフォーム。それでいて回転力がありますからね。ラスト1ハロンでのスピードをキープする力も見逃せないですね。

脚の使いどころを押さえたパフォーマンス、この気性をここまで破綻せずに導いたのは鞍上のリードが大きいでしょう。見事な重賞制覇となりました。

ガッツポーズが親父に似ている点、本人は無意識でしょうかね。

松山は買っておくべき

2着ヴィクティファルスは少し切れ負けする印象をもっていました。が、鞍上が鞍上ですからね、薄めにでも相手に含めておくべきでした。鞍上の積極策と4ハロン近くのロングスパート勝負になった分が、2着に押し上げた要因と受け取っています。

ハーツクライ×ガリレオか。血統のイメージに近しい末脚だったようにも思いますね。まだまだ成長してくるのでしょう。

シャフリヤールは少しパワー不足の印象

登坂でもたついた感がありますので、少しパワー不足という印象が残りました。デビュー戦がいまは改修中の京都、フラットな直線で接戦になっていましたから、格上かつ登坂込みの直線で信頼しきるのは…と思っていました。

それにしては、という脚色でしたね。内枠だったら上手く立ち回って着差を詰められたようにも。そう考えると戦略を立てる上で外枠が堪えたともいえそうです。

ステラヴェローチェはトライアルな5着

スローを見越して、横山典弘はどうするのか。おそらくは積極的に追走する策か、思い切った待機策、どちらかでトライアルをしてくるだろうと思っていました。自分は待機策で届かないイメージをもっていたのですが、実際は逆でしたね。かかり気味に中団をキープする戦略となりました。

ポジションを求めたのは悪い戦略ではなかったように見えていますが、直線は前にエフフォーリア、外からヴィクティファルスのプレッシャー。ちょうど全開で加速したい登坂箇所でスペースがない状態が続いてしまいました。

ラストも伸びていますので、着差や着順ほど悲観する必要はないと思っています。が、本番は戦略を変えてくるかな。大胆な待機策になるかもしれません。

最後に

昨年の秋はクッション値と含水率について、レース回顧の度に記載していたのですが、もろもろ考えてやめてみることにしました。

少なくともクッション値単独では有意義な分析にはならず、かなり継続的にデータを取ったうえでその他の数値と比較してはじめて意味が出そうだなと思い至りまして。そのデータ収集と分析をいまの平日の仕事のリズムと並行して続けるのはなかなかに酷だなと。ちゃんと寝ないとですしね。

幸い、いまいまですと立川優馬さんのツイートなど上手く絡めた分析も目にすることができています。アウトソースといいますか、…アウトソースですね。無理せず良質な分析を待つことにいたしました。

フェブラリーSがせまっていますが、かなり気温が上がり、乾燥気味→多少のパワーを要する良馬場という予測が成り立ちますね。砂のキックバックが苦手なエアアルマス、カフェファラオが内枠にはいるなかなか難儀な枠順になりました。サクセスエナジー、ワイドファラオも前につけて蓋ができるなら、ちゃんといじわるするでしょうしね。

内枠の不利を打破しようとする鞍上ではあるでしょう。パワーを要する馬場でのハイペースなら、サンライズノヴァ、アルクトス、ソリストサンダー、エアスピネルあたりに注目しようかなと思っております。

ちょうどコロナの影響が出始めて1年。現地観戦はもう少し我慢ですね。