語呂がいいですねー。三つ巴という響きは久しく聞いていない気がしますが、春先からイメージしていた理想のマッチメイク、ほんとうに実現するとは思いませんでした。素晴らしい。
JRA-VANもばっちりあおっておりました。
11/29(日)#ジャパンカップ
— JRA-VAN公式 (@JRAVAN_info) 2020年11月12日
🐴アーモンドアイ👑👑👑
🐴コントレイル👑👑👑
🐴デアリングタクト👑👑👑
3⃣頭の三冠馬の対決👊 pic.twitter.com/j07oHtupU9
アーモンドアイがジャパンカップ出走&引退表明
10/28にデアリングタクト、11/5にはコントレイルがそれぞれジャパンカップ参戦を表明。コントレイルについては「デアリングタクトもでてくるということで」という矢作師の表現が印象的。
そして11/12、国枝師の動画がシルクホースクラブのアカウントでツイートされました。
アーモンドアイの次走を発表させていただきます。引き続き皆様のご声援よろしくお願いいたします。#silkhc#TeamALMONDEYE#JapanCup#LastRun pic.twitter.com/wprHFsPGXp
— シルク・ホースクラブ(公式) (@SILKHCofficial) 2020年11月12日
動画ではジャパンカップをラストランとして引退することも合わせて発表されています。
オーセンティックよろしく、頂点を獲った時点で引退を決断するのが繁殖生活にはプラスですから、3歳で3冠とジャパンカップを制した牝馬が5歳まで現役を続けていること自体がなかなか稀有なことと感じておりました。…昨年の有馬記念を勝っていたら、あるいは今年の現役はなかったかもしれないですね。
並行していた香港国際競走への登録はカップとマイル。2400mのヴァースでなかったあたりに、現在のアーモンドアイの適性距離を見て取ることができると思っています。筋肉質になる前の、前肢の可動域の広い3歳のアーモンドアイなら、やわらかくカラダを使ってクラシックディスタンスをこなすことが可能だったと推察します。
でもしっかり鍛え上げられたことで胸前の筋肉はパンプアップ。パワーで瞬間的なトップスピードを引き上げられた代わりに、若いころの柔軟性は相対的に減ったものと思われます。ロードカナロアが強く出てきた、というざっくりした表現でおおよそ外していないでしょう。
適性からずれてきている2400mにファンの後押しで出走する、となれば、負けても評価に傷がつくものではないと思われます。ましてここがラストランですから、勝ってしまえば勝ち逃げできますしね、言葉はわるいですけど。後輩3冠馬のいずれかに負けても、失うものは少ないでしょうし。
8冠馬の評価を守る役割も、陣営はしっかり果たそうとしているように感じ取っています。
…もっともっとシンプルに現実的に検討されていたかもしれませんね。香港への出国と現地での隔離、そして帰国してからの隔離。12月の日本のG1をほぼフイにする覚悟が必要とされます。陣営はもちろん、リーディングジョッキーがその選択をするか、ちょっと懐疑的には見えますよね。
コントレイルの遊ぶ癖とジャパンカップの勝機
菊花賞後の疲れを見極めての参戦表明。英断だったと思います。
菊花賞からこちら、気になっていたのは遊ぶ癖。遊びながらダービーを勝ったと、いまではコントレイルを語る上でかかせない枕詞になっていますが、東スポ杯では遊んでいないんですよね。遊ばせてもらえなかったというべきでしょうか。ライアン・ムーアにハードに追いまくられている間はきっちり集中させられておりました。
では福永は集中させる技術に足りないのか、…そうかもしれませんが、福永がそのままリードして3冠を制覇した事実がすでに上回っているとは思っています。福永だったからこその3冠、そこにタラレバは不要でしょう。
ただ、この癖を出してきたこと、あるいは前走でアリストテレスに詰め寄られたこと、これらがジャパンカップの本当に苦しい場面で踏ん張り切れない要因になりはしないかと懸念はしております。古馬になって完成という評価があるようですので。ここで無理な仕上げにもしないでしょう。
無敗が途切れるなら、こうした場面の方が市場評価に影響は少ないでしょう。メイチではないという印象が本番、どれだけ払しょくされているのか。それもひとつの見どころかもしれません。
デアリングタクトに期待
特にいち早く参戦を表明したデアリングタクト陣営。岡田氏からは、強い馬と対戦することが競馬を盛り上げるポイントという趣旨のコメントがありましたので、この夢の対決を本当に前向きに検討されたようですね。有難い限りです。
3歳牝馬のジャパンカップというと、まずは先輩3冠牝馬のジェンティルドンナが浮かびます。96年のファビラスラフインも個人的には鮮明な記憶ですね。逆にいうとそのくらいのレベル感でなければ勝ち負けすることことは難しいのでしょう。
馬体の充実度や秋華賞のパフォーマンスからすると、いけるのではというイメージをもっていますが、まぁ、ワクワクする時間はたっぷりありますからね。
生産牧場も、オーナーシップも、父系も別々
三者三様に、それぞれ別々の生産牧場、別々のオーナーシップであることは興味深いですね。特にオーナーが別々という事実は、マッチメイクが実現した大きな要因であると思われます。
一方で、コントレイルはディープインパクト-サンデーサイレンス、デアリングタクトはエピファネイア-シンボリクリスエス、アーモンドアイはロードカナロア-キングカメハメハ。90年代後半からこちら、日本のメインストリームであった父系がそのまま3冠馬を出したわけです。こちらもまた見事に別々ですしね。
こうしたコントラストもファンそれぞれの主観的な思い入れをかきたてる要素になるでしょう。自分は、どうしましょうね。
3頭以外ではサートゥルナーリア池添謙一
なかなか馴染みのない文字列の並びでした。当初はびっくりしましたが、これは合うかもしれないと取り直しているところです。カレンブーケドールの逃げ方次第かな、上手く立ち回れば勝つチャンスは十分という見立てです。しかし、代打騎乗で頼りにされる存在になりましたね。
3冠馬は3頭出ますが、それ以外の馬の可能性もしっかり予想に組み込んで置きたいですね。
最後に
やはり今年は香港遠征を選択する陣営が少なめ。コロナ禍であることはかえって、現役の有力馬を国内に留める形をつくってくれました。
レシステンシア、サリオス、インディチャンプ、グランアレグリア。マイルチャンピオンシップもまた、相当に豪華ですね。ここからジャパンカップまで気が抜けないなと、改めてワクワクしているところです。充実して過ごしたいですね。
…ワクワクしますね、と書きたかっただけのような気がしてきました。