more than a SCORE

1996年から競馬を開始。20年続けてなお楽しんでいくための備忘録を兼ねた日記。

第68回 神戸新聞杯

コントレイル、無事に秋緒戦を終えました。危なげなし、でしたね。

3~4コーナーで外から被せられたあたりは、コントレイル包囲網というべき見栄えでした。そりゃあ2冠馬が包まれて動けなければ他の馬にとっては上位進出できる可能性が上がりますからね。

 

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2020年神戸新聞杯、4コーナーのコントレイル包囲網?

直線手前でエンデュミオンが大きく外へ展開。そのことでコントレイルの視界は開けました。一瞬でその間に入り込む俊敏さはディープインパクトのそれなのでしょうね。個人的にはスペシャルウィークのダービーを思い出しました。記憶の引き出しが多いと、こうした符合で楽しむことができます。

簡単に抜け出しているように見えますが、レースラップを見る限りなかなかの消耗戦。2-2-3-3で先行した4着ディープボンドが上がり36.4、先行勢は直線だけで軒並み着順を下げ、2、3、5着は後方待機勢。

末脚の持続力が問われる流れを、抜け出して遊んでいるわけですから。さすが2冠馬というばかりです。

公式レースラップ

12.6-10.9-11.5-12.4-12.5-12.3-12.1-12.0-12.2-11.8-12.2

クッション値と含水量

2020-9-27 中京芝コース
クッション値 9.6
含水率:ゴール前 14.0
含水率:4コーナー 14.0

前々のポジションを取る思惑

パンサラッサの逃げは、スタートから少しポジションを主張したグランデマーレを交わし切るためにかなりアクセルを踏み込んだ形になりました。坂井瑠星だなという主張。ドレットノータスしかり、こうして鞍下のスタミナの底を推し量る精度が上がっていくのなら、後々が楽しみだと思っています。いまいまの主張はちょっと買いづらいですけどね。

そのピリッと流れに呼応したのか、コーナリングで縦のポジションがひとつ下がることを見越したのか、外枠勢は少し踏んでいきました。コントレイルを意識するのであれば、1コーナーまでに2冠馬より前を取って壁になることが有効な対抗策であったでしょう。コントレイルより後ろは、ねぇ、菊花賞ウインバリアシオンになりますので。結果的にコントレイルに覆いかぶさるような1コーナーの光景が出来上がりました。

福永はイン過ぎないように外へ圧をかけながら相対的に番手を下げて1コーナーを迎えています。理想はひとつ外だったでしょうか。でも、慌てず騒がずというのは皐月賞でも同様でした。

3冠の試走として十分だったか

優駿の記事では、今年の春先、ノースヒルズでの調整で意識してハミを抜く練習をしていたとのこと。長手綱にするジョッキーではありませんので、この道中の折り合いでよいのでしょうね。こちらは素人かつ外野ですので観察できた範囲で言葉にするだけですが、抑えるサインを出しながら少し譲る、というちょうど頃合いのやり取りで向こう正面を流していったものと理解しています。

バビットが逃げることを前提にしても、3000で折り合うことへの懸念は少ないと見て取りました。おそらく本番もそれなりのポジションでレースすることになるようにイメージしています。

敢えてあらを探すならエンジン全開にする場面があまりなくレースを終えたこと、でしょうか。楽すぎるレースを経験することがマイナスに働かなければよいな、と思っていますが、これは杞憂に終わるかな。

足元を掬われるとしたら、京都で切れを発揮できるタイプかなと。いまのところヴェルトライゼンデ、ヴァルコスあたりをぼんやりイメージしています。

マイラプソディの鼻出血はとても惜しい

10/27まで出走停止になりましたので、これで菊花賞出走はなくなりました。調教もよく復調気配、1コーナーまでの距離が十分確保されているコースレイアウトで外枠、好走条件はかなり揃っていたという認識でした。それだけに惜しい、もったいない。

最適な条件を探す難しさがありそうですが、立て直しを待ちたいと思います。荒れ馬場をこなせるなら宝塚記念とか。阪神2200のレイアウトは合いそうなんですけどね。中京2200と特徴は近しいと思いますので。

ヴェルトライゼンデの可能性

春の2冠からこちら、いわゆる序列に変化がないことを示した格好。正直中間の動きも、セントライトを自重した経緯も、当日のパドックも、強調材料が少な目という印象でした。地力は示しましたし、池添のヘッドワークが確かであることも確認できました。

本番の逆転を期すなら、やはり枠順かな。自身が内枠を引いて、コントレイルが大外枠なら結構面白いと思っています。枠が逆だと、厳しいかな。

最後に

スプリンターズS凱旋門賞、同時に楽しめる1週間が始まっております。

ストラディバリウスの鞍上はオリビエ・ペリエに。90年代から2000年初頭の活躍を知っているファンにはなかなか楽しみな起用となりました。あー、ソレミアの鞍上というべきかもですね。

ガイヤース、マジカルが回避というのは少し残念ですが、一方で武豊ジャパンは本当に有難い。コロナ禍で国際交流の難しい状況のなか、海外競馬との貴重な接点になってくれました。もうひとつの貴重な接点、ディアドラは鞍上がジェイミー・スペンサーに。オイシン・マーフィーがカタールとの契約の事情もあるようでフランスへの遠征が難しくなった様子。続々と出走情報がまとまってきますね。

ただ、現地は週を通して雨模様とのこと。良馬場で観たかったですけどねぇ。ファンシーブルーが回避したようで、それは賢明だなと思ってみたり。

スプリンターズSは立ち写真をざっと確認して、モズスーパーフレア、グランアレグリア、アウィルアウェイ、ビアンフェがよい印象。あとは枠番と並びでしっかり悩みたいですね。