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1996年から競馬を開始。20年続けてなお楽しんでいくための備忘録を兼ねた日記。

アーモンドアイ、ヴィクトリアマイル参戦に関する推察

4/25、シルクホースクラブにて発表があったようです。自分は同日のnetkeibaニュースで知りました。

この時期ですからまずアーモンドアイが観られるだけで有難いなぁと思う面もありつつ、その文脈でいろいろと考えさせられるところがありまして。余計なお世話というご意見もありそうですが、少し言葉にしておこうと思います。

あ、最初に。ヴィクトリアマイル参戦、楽しみです。その率直な感想ありきでごにょごにょとしたためました。

3冠牝馬の現実的な選択

3歳時にトリプルティアラを達成、そして世界レコードでのジャパンカップ制覇。昨年の春先までは凱旋門賞が候補に挙がっていた分議論が迷走することはなかったと理解していますが、昨年の天皇賞圧勝と有馬記念惨敗を受けて、あとどのレースを目指すの?という贅沢な問いが、特に今年になってからは関心事になってきたという認識です。5歳ですしね。

アーモンドアイがその価値をさらに高めるレース、それはどこになるのだろうかと考えたときに、少なくともいま牝馬限定のマイルG1に「挑む」ことがそれに適うか?と感じたのが率直な第一印象でした。いまヴィクトリアマイル?的な気持ちの動き方ですね。

うーん、例えばヴィクトリアマイルが1800だったら、少し目新しく受け止めていたかも?しれません。という思い付きは、それはそれで春の牝馬中距離No.1が決まる舞台として面白いアイデアだなとひとりで納得していたり。…ステイホームは変に時間ができるから厄介なのですよ。

ただ、海外遠征が現実的に難しい状況ですので、国内のレースの中で最も妥当な選択肢としてヴィクトリアマイルというのは、現実的な選択であったと受け止めているところです。

現在の世情へポジティブなメッセージ

いわゆる「コロナ禍」へのカウンターとして、強い馬がレースでその姿を見せることは内外ともにとてもポジティブなメッセージになるでしょう。この要素は関係者の脳裏にあってほしいですしね。一般の方に向けて、競馬という看板を背負ってシグナルがだせる存在は限られているでしょうから。

きれいな取り上げられ方ですが、こうした発信も競馬の一般的認知には大事でしょう。

goetheweb.jp

関係者に感染者がでたら開催継続が危ぶまれるという状況下での無観客開催、よくひと月以上も継続できていると思っています。できるだけ早いタイミングで迎えられるレースを選択するというのは、今年の特殊な状況からして妥当と受け止めることができます。ドバイミーティング中止直後にあった安田記念、という想定からすれば前倒しする格好ですしね。

勇気づけられる、という論調はあまり好むところではないのですが(個々人で感じることだろうと思っていまして)、SNSで共感度高く楽しむご時世でもありますから、こうした言葉がでてくるようなパフォーマンスを期待したいところです。

グランアレグリアとの鞍上バッティングは回避

そういえばグランアレグリアの鞍上は池添続行かな?と思っていたところに、4/27熱発の報道が。どうやらその前の週に熱発があり、調整過程に狂いが生じていたとのこと。翌4/28には正式にヴィクトリアマイル回避の発表となりました。

藤沢師は「安田記念に直行」と話していますので、高松宮記念ヴィクトリアマイル安田記念が当初の予定だったのですね。そうすると、アーモンドアイとの鞍上バッティングを都度都度調整するつもりだったかな。アーモンドアイが安田記念にでなければ、鞍上ルメールの問題は解決、でしょうか。

インディチャンプとの使い分けという誤解を避けた?

よしあしはいったん置くとして、同一馬主であれば当然使い分けを考慮するでしょう。4/26のマイラーズカップでインディチャンプが勝利。ディフェンディングチャンピオンが前哨戦を快勝して安田記念に向かうことになりました。

昨年対決している実績がありますから特別話題にはなっていない認識ですが、インディチャンプのレース結果によらない判断であると明確にメッセージを出すには、「事前」である4/25の発表はギリギリだったのかなと推察しています。

いまやチャンピオン同士。その動向に不要なエクスキューズがつかないことも立派なマネジメントのうちでしょう。この時系列に関係者の配慮が透けてみえます。

ヴィクトリアマイルという判断はこれらが輻輳した結果

限られたレースの選択肢、鞍上バッティング問題、クラブ法人の運営事情、なにより馬のコンディション。これらのバランスが考慮されたうえでの次走決定だったのかなと。偏った独善性で判断された様子が見られなかったのはよかったのかなと、個人的には腑に落ちているところです。

ただ、ヴィクトリアマイル後に中2週で安田記念という判断は、これまでのアーモンドアイからは現実的な選択出ないように映ります。限りなく安田記念には出ないというメッセージでもあるのかな、と、ここは邪推するところですね。

寡占と判断

雑なメディアですとルメールファーストなり外厩主導なり、端的な非難の矛先をガヤガヤと探してしまうことがままありますが、確かに特定のひとや組織に決定の権限が集中してしまう状況は、なんといいますか、個人的には「不幸」という表現が妥当と思っておりまして。

決定スピードは速くなるのですが、上手くない判断があったときに覆せなくなってしまうんですよね。いつの時代でも鞍上と次走の決定には、特定の権限が強く働いてしまうだけでない、特にファン側の賛否がスパイスとして付きまとっていてほしいと思っています。

最後に

春の天皇賞、枠順が決まっています。フィエールマンは大外枠になりましたが、18頭ではなく14頭立てですからね、そこまで心配しなくてよいのではと思っています。

問題はキセキですね。平成の盾男はキングカメハメハをパワーで御していくイメージとは少し異なっていますので、あのルーラーシップの鈍過ぎるスタートをどうこなしていくのか。予想の組み立てはなかなか骨が折れそうですが、楽しみでもあります。

いまのところはユーキャンスマイル浜中に面白さを感じています。岩田のケガによる離脱は残念ですが、興味深い人馬の組み合わせとなりました。あの勝負服で浜中の乗り替わりですから、ラブリーデイが浮かびますよね。

4/30、5/1が休暇になり、例年より長いGWとなっていますので、少し溜まっている読み物や近々のレースをゆっくり振り返ってもよいなと思っています。楽しみ方はいろいろあってよいですものね。