more than a SCORE

1996年から競馬を開始。20年続けてなお楽しんでいくための備忘録を兼ねた日記。

第64回 大阪杯

ラッキーライラック阪神の桜の下で3つめのG1を制しました。
想像以上に1コーナーまでのポジショニングが大きなウェイトを占めましたね。逃げ馬の直後、好位のイン。個人的にはワグネリアンが取ると思っていました(穴予想的にワグネリアンを挙げていた方、けっこういましたね)。
スタートが決まったことよりもその後のダッシュが有効だったでしょう。デムーロは狙って取りにいきましたね。ロードマイウェイが主張できず、サトノソルタス、ブラストワンピースは内枠を活かせず、ワグネリアンをけん制できたこと、これで自分より内枠の馬をきっちり制したことになりました。枠順もよかった、というより枠順も活かした戦略と見えています。
馬の仕上がりの良さも目立ちましたね。1コーナーまでの俊敏な反応も、ラスト1ハロンで伸びる力もこの仕上がりの賜物でしょう。
桜花賞、渾身の本命だったんですよね。2年経って桜の時期に単勝を買い損ねるとは。こうして振り返ると買い材料は揃っていたよなぁと。不覚でした。

公式レースラップ

12.9-11.7-12.3-11.9-11.6-12.1-11.7-11.3-11.2-11.7

ダノンキングリーは消極論からの逃げ

内枠の馬をすべて制した後、デムーロはこれ以上行かないよというサイン。拮抗する魔は一瞬だったでしょう。好スタートを切ったダノンがそのまま前を取る形になりました。ダノンの外枠から先行脚質のジナンボーが被せてくるわけですが、ここも枠順が逆だったら全然違う並びで1、2コーナーを迎えていた事でしょう。
「思ったよりスタートが速かった」「逃げそのものは問題ないが後ろから来られてしまった」というのが横山のコメント。でも1番人気で楽な逃げは打てないでしょうし、ジナンボーの追走は藤岡佑介にとって限られた戦略であったでしょうし。ただ、決して最初の3ハロンは厳しいそれではないんですよね。
そう考えると外枠スタートと2000mへの距離延長がダノンキングリーの主な敗因と考えてよいように思っています。別の展開でも善戦はしたのでしょうが、勝ち切っていたかは…。
府中のマイルならきっとパフォーマンスを上げてくるでしょう。という期待をもって次走情報を待ちたいと思います。

ラッキーライラックオルフェーヴルと父仔制覇

お父さんはG2時代ですけどね。大阪杯後に開催された東京スプリントジャスティンが勝ったように筋肉量があれば距離を問わず活躍するチャンスを掴みそうなオルフェーヴル産駒。ラッキーライラックもずいぶんパンプアップした印象があります。牡馬に混じってのG1制覇で、きっとこのまま代表産駒と呼ばれていくことになるのでしょうね。

クロノジェネシスは外枠を克服しての2着

大外枠スタートから1コーナーまでの入りは完璧でした。敗因は好位の外だったこと、以外に見当たらないというレース運びだったと思っています。北村友一、お見事でした。
内枠があたっていたら…。逆にスムーズに1コーナーを迎えられなかった可能性もありますね。惜しかったと素直に受け取っておきましょうか。
斉藤師はラッキーライラックの松永厩舎から独立。くしくも師弟のワンツーとなりました。ドバイシーマクラシックを回避しての一戦でしたから調整が難しかったものと推察しますが、松永厩舎でレッドディザイアを手掛けていた師ですからね。これまでの経験が活きたようにこちらからは窺えますね。

ブラストワンピースは昨年と変わらない外枠スポイル

スタートから1コーナーまでを俊敏に、そして先行ポジションを。川田は十二分にわかりきっていたことと思います。わかっていてワグネリアンに競り負けていましたから、こうした1コーナーまでの距離が短いコースは合わない=スタートダッシュに見劣る、と考えた方がよさそうです。いや、もちろんG1で他馬と能力が拮抗している場合の話ですね。
新潟記念AJCCはともにファーストコーナーまでの距離が長く、ダービーや2度敗戦となった大阪杯はファーストコーナーまでは短いですよね。
こうして言葉にしなくとも懸念はしていたんですけどね。もう少しテンが速くなるかもうひとつロングスパートになるか、というレース展開の深読みをしていたので、好位のインのもう一列後ろでも勝負になるかも、などというファンタジーが脳内から離れませんでした。…端的にブラストワンピースが好きなんでしょうね。
1コーナーまでに後方の外が確定。その後の4コーナーでの捲りは後手後手であったが故の帰結でしょう。サトノダイヤモンド、ブラストワンピースと、ここ数年およそ大阪杯に不似合いな馬ばかり本命にしてしまっているようです。これはさすがに反省しないとですね。

最後に

4/7、東京他6府県に「緊急事態宣言」がでて、外出はより一層の自粛が求められ、イベント開催はより厳しい状況となっています。
ウイルスの性質を考えれば、ひととひとが近接していない限り感染する確率は相当下がりますから、これをどれだけ早期に強力に行うかがウイルス蔓延を未然に防ぐ策になるのはよくわかります。
JRATCKとも、この非常事態宣言後も開催続行を決めています。不明な楽観論でもなく、風評被害に過剰防衛しているでもなく、開催続行を決めた組織には敬意を表します。冷静に判断をされたことは素晴らしいですね。大きな組織ほど難しくなると心得ています。
どうやらオーストラリアのダノンプレミアムは無事にレースできそうですし、馬券も売りますしね。週末の楽しみがしっかり機能しているのはありがたい限り。
ひとつボタンを掛け違うと、日本競馬の縮小につながる未来も想像できます。無観客に慣れたくはありませんがいまは開催を止めないことが最重要ですよね。がんばってほしいと思っています。