more than a SCORE

1996年から競馬を開始。20年続けてなお楽しんでいくための備忘録を兼ねた日記。

JBC中央開催から派生した2テーマ

JBC開催の前後でごにょごにょと考えたことを書いておこうと思います。

1日複数のG1開催の継続可能性

中央で開催した今年のJBC、3競走合計の馬券売上は前年比430・3%の157億3086万8600円。430%って。。。来年の浦和開催で前年比を出すのがちょっとかわいそうな売上になりました。一方で、同日の東京メイン、アルゼンチン共和国杯は前年比55%の32億4145万2900円と大幅に減じています。

ここだけで比較してしまうと、京都のG1が東京の売上の一部を奪ってしまったように見えますね。同日に複数G1を開催するトライアルの機会でもあったのでしょうが、ちょっともどかしい数字がでたように思います。もう1回中央で開催するとだいぶ客観的な比較が可能になりそうですけどね。

短期的な売上を見るなら、G1を1日1つに絞るのがベターという結果になるのでしょう。むやみに売上を落とす施策が取りにくいことも察して余りあるところです。

年中行事として一般に浸透する「看板」がほしい

個人的には、1日に複数G1を開催していくことには賛成です。どちらかというと、その日の直接的な馬券収益が目的ではなく、ロイヤルアスコットやドバイミーティング、メルボルンカップデーのようなお祭りの位置づけで日本社会一般に定着してほしいと思っています。ダービーや有馬記念とはまた異なる、花火大会やクリスマスのような年中行事に近い「看板」として機能してくれるイメージですね。

最近の競馬場内のイベントの開催状況を見ると、食フェスやビアフェスのついでに競馬、という方も増えているように見えています。競馬場に来る目的が必ずしも競馬観戦、馬券購入に特化されている必要はない、と気づかされる光景ではありました。

競馬サークルやファンにとって、競馬が素晴らしいものであることは当たり前すぎて疑われないことといってよいのでしょうが、その外側には、馬が走っていてもいなくても困らない一般の方がたくさんいらっしゃるわけで。そうした一般との接点として、お祭り開催を企図してもよいのでは、と考えているところです。

…何を企画できる立場でもないですから、単に希望を述べるだけではあるのですけどね。


Jpnの扱いは

別の話題。3競走とも面白い内容で楽しめたのは間違いないのですが、格付けの扱いは気になるところでした。

JRAホームページのレース結果では「G1」のアイコンが表示されていません。Jpn1は国際格付けではないですから「G1」の表記がないのはそのせいかな、と思ったのですが「Jpn1」というアイコンも表示がないんですよね。

さらにプリンシアコメータの戦歴、昨年のJBCレディスクラシックには「G1」のアイコンがついていまして。ん?と戸惑っているところです。JBIS-Searchだといずれも「Jpn1」なんですよね。合っていると思いつつそれもまた?でして。

記録の不鮮明さにつながる

様々な事情や経緯を噛み分けられる立場には当然ないのですが、端的にこの統一感のなさはどう理解したらよいのかなと。ルメールJRA・G1、年間7勝という記録も、そのまま受け取ってよいものか判然としないままになっています。

気の利いたツイートはあるものでして、2005年の武豊はJpn1を含めると11勝。カネヒキリタイムパラドックスが加わるわけですね。ルメールの今年の記録はこれと比べるのがよいのかな。

グローバリゼーションとローカライゼーション

個人的には国際格付けというグローバリゼーション指向と、国内の興行面に配慮したローカライゼーション(Jpn表記や各地方競馬場の格付けなど)は上手く共存するのがベターと思っています。正確に理解できていないかもしれませんが、日本グレード格付け管理委員会の運用は、この2つの考え方の併存を示していると思っています。

とはいえ、先に指摘した表記ゆれはこうした見解の不明瞭さを示しているようで、あまり歓迎はできないなと。国際格付け>Jpn、という意識がファンに働いてしまうことを懸念していたのかな。「ジー」の響きを残したかった、というシンプルな思惑でもあったかもしれませんね。

国際格付けのより厳格な適用を目指すのか、リステッドレース扱いでも充実した国内の番組をつくるのか。あるいはその積極的な併存か。きれいに方針が打ち出せるなら、レース結果の表記ゆれも解消されてくるように思っていますが、どうなるでしょう。

…そうですね、まずJpnという表記と読み方から見直していただけると有難いかな。