more than a SCORE

1996年から競馬を開始。20年続けてなお楽しんでいくための備忘録を兼ねた日記。

武豊4000勝達成

メイショウの勝負服で決めましたね。


台風が迫る土曜の阪神9R、芦屋川特別。前走芝替わりで勝ち上がったメイショウカズヒメは、外枠発走からスムーズに馬群の外を先行。重まで渋った馬場での先行策は、フレンチデピュティ×マンハッタンカフェのパワーブレンドに上手くマッチしたのでしょう。

あ、いや、前進気勢をきれいに丸めながら追走した鞍上の熟練をこそ讃える場面ですね。そのまま抜け出して押し切る姿は変わらずにスマートでした。公式レースラップは以下。
12.5-11.0-11.4-11.4-11.5-12.0

SNSなど様々に写真がアップされていますが、1馬身3/4差はとてもフォーカスしやすかったでしょうね。これもまた千両役者のなせる業と言いましょうか。優駿はじめ各媒体の写真も楽しみです。

実はそこまで感慨深くはなく

歴史的な区切りの数字ですから、もうおめでとうの気持ちで満たす以外は野暮と思うばかりなのですが、個人的には2944勝の時の方が印象深いんですよね。岡部幸雄の記録を抜いて、JRA史上最多記録を更新し続ける立場となった時。ヒシの勝負服で記念の鞍を掲げる姿をとても印象的に覚えております。

なんといいますか、チャンピオンからレジェンドへ、静かに移行し始める区切りのように思っていまして。ホントに個人的な心象ですけどね。

長く観ていきたいですからね、今回の区切りは本人がコメントしたまま、通過点と受け止めてまいります。

特設サイトの充実感

レーシングビュアーの特設サイト「ROAD TO 400WIN」はなかなかの充実ぶり。自分は普段から有料でバリバリ映像を観ていますが、こちらは無料かな。早速、4000勝直後のインタビュー映像もアップされています。

YUTAKA TAKE ROAD TO 4000WIN

4000勝の軌跡を振り返るページはこちら。展示パネルのようにまとめられています。

1987-2018 LOOK BACK YUTAKA TAKE ROAD TO 4000WIN

これまで勝利した全G1の映像はこちら。このあたりはレーシングビュアーならでは。

ALL GI WINS YUTAKA TAKE ROAD TO 4000WIN

印象的なコンビとレースを投票する「BEST PARTNER & BEST RACE」。悩みましたねー。武豊が冴え渡っていてかつ印象的なそれを投票したく、馬の力が際立つが故に印象的なレースを除外していく脳内の作業がね。競馬だと労を惜しみませんねw

ウオッカヴィクトリアマイルクロフネジャパンカップダートなどを泣く泣く諦めて、以下の5レースを選びました。

馬の力が際立っているのが混ざってるじゃん、というツッコミは、確かに可能ですねw 毎日王冠アメリカから「スピードの持続」という強さの示し方を日本の芝で体現したという意味で。有馬記念はもうグラスワンダーを差しにいった知略とプライドに。ダービー5勝の中で一番印象的なものを一つ入れたかったのでディープがはいりました。あとの二つは芸術的な逃げと差しですからね。

印象的なモレイラの勝利

4000勝直後に発走した中山10R、習志野特別。モレイラ騎乗のマイネルファンロンは外枠から馬群の外を沿うように向こう正面まで追走していました。が、残り1000あたりからぐんと進出。先頭に立ってそのまま押し切ってしまいました。公式レースラップにもそれは表れています。
12.7-11.8-13.6-12.5-13.0-11.4-11.6-11.5-11.4-12.3

遅い中間ラップと拮抗した馬群に唯一アクションを起こしたのがモレイラ。ペースを感受する洞察力、仕掛けのタイミングを計る知略、アクションに移してラストまで脚をもたせるフィジカルと技術。やっぱりすごいですね。

1番人気でしたし馬の力量差も加味しなければいけないのはもちろんですが、他のジョッキーとの力量差が明確に見えるような、かなり象徴的なレースであったと受け止めています。レースの見栄えはあっけないそれですけどね。

4000勝を達成したレジェンドは今後、夏の札幌だけでなくこのマジックマンと相対していくことになるわけで。刺激が尽きませんね。日付変わって、秋のG1開幕戦である今日のスプリンターズSはその新たな幕開けともいえそうです。


最後に

日曜の阪神開催は台風への警戒から、前日夕方に開催中止の判断。京阪神の電車は日曜午後には止まるようです。関東も雨の影響は避けられないでしょう。というより、夕方以降は外出を控えた方がよいようです。

スプリンターズSはいまのところ、ファインニードルとナックビーナスのどちらを上位に取るかで予想を組み立てようと考えています。が、馬場の悪化の程度で穴馬にフォーカスする心構えも。ヒルノデイバロー、スノードラゴンレッツゴードンキ、セイウンコウセイあたりは注意しておきたいですが、外差しになるかなぁ、その場合は3連覇もあり得るかもしれません。