more than a SCORE

1996年から競馬を開始。20年続けてなお楽しんでいくための備忘録を兼ねた日記。

ヨシダ、ウッドワードS勝利

 

アメリカダートG1を日本の馬が勝つ日が来るとは。

 

意外に早かった、という印象もある一方で、湿って脚抜きが比較的よくなった馬場コンディションでの差し切り。いかにも日本馬の初勝利にふさわしい展開だったかな、という感慨もございますね。

レース記事はJRA-VAN ver.Worldにて。…そういえば、「バージョンワールド」という読み方でよいんでしょうか。

world.jra-van.jp

ヨシダの経歴についてはUMAJINのニュースが詳しいですね。

uma-jin.net

日本産という意味ではJBIS-Searchにデータがあるのも頷けます。

www.jbis.or.jp

えー、JAIRSの血統登録データと連携している、外国産馬だと最新データがない、といったあたりの説明はこちらで。

www.jbis.or.jp


日本馬の海外ダートG1制覇は初

よく考えると海外ダートG1制覇自体が初なのですね。韓国のコリアカップはローカルG1なのでノーカウントなのは理解していましたが。カジノドライヴサンデーブレイクもG1ではないですものね。シーザリオ、は芝ですねw

これまでの海外遠征の歴史から、日本とアメリカのダートG1で求められる資質にはずいぶんと差があるなぁと感じさせられてきました。伊藤雄二元調教師のと対談だったと思いますが、角居師(まだ過去形にはしませんよ)は挑戦しやすいレースからチャレンジしてきたことを話していました。その際に北米ダートはハードルが高いことにも触れていたと記憶しています(すみません、手元に当時の優駿がなくて…)。

ボブ・バファート師がアロゲートの現役時に語っていた、鍛え方の差については旧ブログ「decade」で書いていました。記事の中ほどにスポーツ報知からの引用があります。…スポーツ紙系のWeb記事は一定期間で消えてしまうんですよねぇ。アーカイブ性の乏しさは改善してほしいと思いつつ、維持コストも相応でしょうからねぇ。

keibadecade.blog98.fc2.com

求められるレースの質の差が北米ダートG1を大きな壁にしている、という理解は概ね合っているのでしょう。だからこそ、今回のG1制覇はサクソンウォリアーの英クラシック制覇と同じくらい、日本競馬の評価にとって大きな足跡であると思っています。

いまいま報道は地味な印象ですけどね。でも後年振り返ったときに、ここが転換点だったと象徴的に語られる勝利になるのではないでしょうか。

…小難しい未来予想図よりは、素直にめでたいというべきですかね。Twitterで映像をみたときは「おおおお」と声がでましたよ。すばらしい。

BCクラシックを視野に入れるというW・モット師。ひょっとするかもしれないという期待が抱けるだけ、ファンにとっては贅沢な時間になりますね。是非馬券を売ってほしいなぁ。


ハーツクライ産駒の母父の共通点

気づいたことをひとつ。ハーツクライ産駒のG1馬、2018/9/6現在ですが、母父の生産国はアドマイヤラクティすべてUSAという。

www.jbis.or.jp

その後の議論を深められないところが血統弱者(謎、というところなのでしょう。USA産という括りがざっくり過ぎるのは間違いないですしね。ディープ×ストームキャットよろしく、パワーなり持続力を補完するのでしょうか。

今年のPOGに合わせて(一口馬主志向の方向けでもあるでしょうね)馬体分析にフォーカスした本もでていますから、改めて読んでみようと思います。


最後に

シーザリオアメリカンオークスの際に「サンデーサイレンスの孫を連れてきてくれてありがとう」と話したおばあちゃんがいた、という記事をどこかで目にした記憶があります。記憶違いだったらすみません。でも、今回もまたサンデーサイレンスの孫なんですよね。

血の還流というのはロマンチックである一方、血統の地域差をぐいぐい縮めているように思っています。インターネットによって情報のギャップが縮まったことがその背景にあるのでしょうが、そこから比較するとノーザンダンサーの影響力というのはものすごかったのだなーなどと感慨もあり。当時の情報収集の手段は決して低コストではないですからね。

そうですね、グローバルな視点での競馬の価値と、日本だからこその楽しみ方といいますか、あるべきローカルな特徴とのギャップなどもいちファンなりに感じていますので、いずれ自分の言葉で書き散らしておきたいなーなどと思っています。…まだまだ仕事が落ち着かないので、年末年始かな。